中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。
表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。
ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。
1101. [楼][ロウ][画数:13画][部首:木]
『山雨来らんとして、風、楼に満つ』
予知ですかね。胸騒ぎがするとか。そんな気持ちをこの諺は表しているのでしょう。
この諺のように、自然現象であれば、四季折々、あるいは歴史的に見ても、推測できると思います。
現実にはそんな予知能力は無いのかも知れません。しかし、時々、現在の人間が無くしてしまった能力が、昔の人には備わっていたのかも知れないと思う事があります。
その一つが予知能力なのかも知れません。
現に国の一つの官職として、陰陽師がいたのですから。
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1102. [漏][ロウ][も-る][も-れる][も-らす][画数:14画][部首:水]
『網、呑舟の魚を漏らす』
この諺のように、大悪人ほど、法の目をかいくぐる方法を知っているのでしょう。
賢人と言われる人が、悪に染まると、凡人は手の施しようがありません。出来れば、賢人は正義であってほしいと願うのは、凡人の幻想なのでしょうか。
どの分野でも、そんな鼬ごっこが見られます。
現在では、コンピュータのウイルスが、これに匹敵するのかも知れません。
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1103. [籠][ロウ][かご][こ-もる][画数:22画][部首:竹]
『籠の鳥、雲を慕う』
籠の鳥と言えば、拘束されている人、あるいは自由に出歩く事を規制されている人でしょう。
一番これにあたるのは、刑務所や拘置所にいる者達、いわゆる犯罪者だと思います。
しかし、色々な形で自由を束縛されている人もいます。例えば入院患者もその類になるでしょう。
こういう人の願いは、自由になる事が願いだと思います。
しかし、雲のように自由に空を駆け巡りたいと思う気持ちは理解出来ます。
隣の芝生は青く見える、と言うのと同じで、自由な者は、ただ身勝手に振舞えると思うと大きな間違いです、必ず、社会から要求されるのは、責任だと思います。
ですから、自由と責任は両輪である事を忘れてはならないでしょう。
ただこれも、国によって自由の捉え方が違うという事も、考えておく必要がありそうです。
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1104. [麓][ロク][ふもと][画数:19画][部首:鹿]
『麓』
一般的には、山の裾野の部分を言うのでしょう。
ただ、ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典には「府本、府下とも書く。江戸時代、薩摩藩の地方支配の中心地をいう。薩摩藩では家臣団の城下町集住が完全に行われず、身分的には武士であるが日常は農業に従事し、外城衆中 と呼ぶ郷士が在村していた。これら郷士の居住している地域が麓で、地頭仮屋、練武場などがあり、外城と呼ばれて数ヵ村または数十ヵ村から成る行政区画の中心となっていた。」との記述がありました。
これは薩摩藩特有のものだったのでしょうか。外様、譜代を問わず、農業を主体に藩の財政を賄っていたと思われます。
であれば、同じように武士であっても、農業に従事する傍ら、武士としての生活もしていたと推測されます。
薩摩藩だけが、このような行政が行われていたとしたら、さすが島津家と思います。
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1105. [賄][ワイ][まかな-う][画数:13画][部首:貝]
『賄い料理』
料理人がわざわざまずい物を食べると思いますか。きっとそれは美味しいものだと想像してしまいます。
ただ、殆どの場合は、見習の料理人の卵が作るのですから、失敗もあるかも知れません。
それでも、料理人が食べるのですから、それはもう失敗すれば罵声が跳ぶかも知れません。
料理人を裏側から見る機会がありましたが、それはそれは、時代錯誤も甚だしい上下関係で成り立っています。と言っても私が見る事が出来た時代ですから、既に40年程前の話です。
しかし、そんな厳しい中で鍛えられた料理人の作る料理は、やっぱり美味しいと思います。
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