中学校で習う漢字三体字典 Part185

 中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

 表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

 ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。

921. [][ホ][と-らえる][と-らわれる][と-る][つか-まえる][つか-まる][画数:10画][部首:手]

『鳴く猫は鼠をらぬ』

 似たような言葉は色々あるようですが、実際によく鳴く猫はネズミを捕らないのか、私には解りません。
 ただこのような言い伝えがあったのでしょう。そこから、口先だけの人間の行状に当てはめたのだと思います。
 確かに、口では大きな事を言うが、行動が伴わない人っていました。こんな人はいずれ信用を無くすことになるのですが、意外とそんな人は、人を簡単に信用させる術をもっているのか、騙される人もいるようです。
 こんな人に騙されないように、気を付けなければなりません。

楷書 行書 草書

922. [][ホ][画数:15画][部首:舌]

『無店販売』

 現在の新型コロナウイルスのせいで、店舗展開している企業や個人事業主は、大変な思いをしているでしょう。今年は、随分閉店する事業主や倒産する企業もあると思います。
 その点、インターネットなどを介して販売する店を持たないで無店舗販売をしている企業や個人は、案外影響も少ないのかも知れません。
 もちろん現在は、医療関係の疲弊と共に、流通業界にもその波が押し寄せているようです。
 早く収束する事を祈る事しか出来ませんが、少なくとも、人との接触、外出を控えたいと思います。みんなで協力し合えば、この難局を越える事も可能だと思います。

楷書 行書 草書

923. [][ボ][つの-る][画数:12画][部首:力]

『言る』

 なんて読むのか、初めは読めませんでした。「いいつのる」と読むそうですが、言われてみれば、漢字そのままの読み方です。
 しかし、こんな言葉を使った記憶はありません。記憶を辿ると、そんな状況になった事は、度々思い出されます。
 「調子に乗ったり、興奮したりして次第に激しい口調になる。 」【出典:大辞林第三版 三省堂.】。
 特に若い頃、と言うより中学生の頃に多かったと思います。意地になるのですね。引くに引けないと言うのか、自分の言葉に酔ってしまうのか、あまり自分でも印象は良くありません。
 歳と共に、そんな時には直ぐに気付くようになったと思います。そしてトーンを落とす事に心がけたと思っていますが、出来ていたかは疑問です。

楷書 行書 草書

924. [][ボ][した-う][画数:14画][部首:心]

手追しんぼしゅつい

 私の場合は、何かにつけて、上手な人の魅力ある技術に心惹かれてしまう方です。
 ですから、知らない内にその人の真似をしている事があります。
 特に空手の場合は、色々な人の影響を受けて、現在に至っていると言っても過言ではありません。その中から独自の考えや技術が熟成されたと思っています。
 そして、これからも、そんな優れた人に影響を受けながら、人生の幕を閉じる事になるのでしょう。

楷書 行書 草書

925. [簿][ボ][画数:19画][部首:竹]

『手簿

 何ですか、これ。知りません。
 そこで辞書の出番です。
 「メモ用の帳面。手帳。」【出典:デジタル大辞泉 小学館.】とありますから、何のことはありません。要するにノートの事です。
 手帳ならピンと来ますが、案外外来語の方が浸透している言葉もあります。
 多分ノートと言っても、英語圏でも通用しないでしょう。ノートブックが元にはなっていますが、今ではノートは、日本語なのかも知れません。
 ちなみに、ノートパソコンと日本では言いますが、これもラップトップと言う言葉が、英語圏では使われているようです。

楷書 行書 草書
覚 書

 現在中学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いていますが、初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

 そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

 今回は、中学校三年間で習う文字の921.~925.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【捕】手部(しゅぶ)・て・てへん
  2. 【舗】舌部(ぜつぶ)・した・したへん
  3. 【募】力部(りょくぶ)・ちから
  4. 【慕】心部(しんぶ)・こころ・りっしんべん・したごころ
  5. 【簿】竹部(ちくぶ)・たけ・たけかんむり

 ・・・・つづく。