文武両道のために・・・・『徒然草』を読んで見る。【223】

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 今日の文字は『真言しんごん』です。書体は草書です。今日読んで見ようと思う、『徒然草 第二百二十二段』を読んで見て、感じた文字です。

原文 現代文を見る 真言

 

☆『「肉食系以外の女性議員増加を!」 国会でハラスメント防止議論』
(FNN.jpプライムオンライン 2019/03/05 06:40)

「今国会にいる女性議員はほとんどが肉食系議員なのか?ハラスメントを乗り越えて女性が国会議員になるのは、それだけ大変なのが現状なのか?そんなことを考えさせられる議論が3月4日の参議院予算委員会で、安倍首相や片山さつき女性活躍担当大臣も含めて展開された。
—–中略—–
ただ単に女性候補者を増やせばいいというのではなく候補者の質も問われるのは言うまでもないが、世界的に遅れている現状においては、「数」という結果が求められている部分もある。統一地方選、参院選に向け、いかに女性候補者を発掘・擁立し、多様な意見が反映できる政治を目指すかは、今年の選挙戦の1つの焦点になっている。」

 肉食系と言う言葉をよく聞かれますが、その言葉自体があまり理解出来ていないのが現実です。

 私の世代では、まだ女性は女性らしく、男性は男性らしく、と言う中で育ちましたから、肉食系がどんな人なのかよく解りません。

 例えば、草食系と言われている男子がいますが、これもどういう人を言っているのかいま一つピンときません。ただおとなしい人の事を言っているのか、それとも、女性に対して興味が薄い人を言っているのか・・・・。

 肉食系女子にしても、単に男性に興味がある人の事を言うのか、それともただ精力的であるとか、それとも男性化している女子の事を言うのか・・・・。

 また、この記事の中に、ハラスメントの問題が書かれてありましたが、これは、草食系、肉食系にかかわらず、人権侵害と言う犯罪ですから、ここで取り上げるのは少しポイントがずれているような気もします。

 日本だけではなく、長い歴史の中で女性の地位が向上したとは思いますが、それでも、国の頂点に君臨した女性も、沢山いたと思います。果たしてこの女性たちは、肉食系であり男性化した女性だったのでしょうか。

 先日、ロシアン・スナイパーと言う、第二次世界大戦の時に狙撃兵として活躍した実在の人物が主人公の映画をテレビで視聴しました。

 私から見ると、当時の一般の女性とは違っていましたが、それでも男性とも違った面がありました。敵からは、「死の女」と恐れられていましたが、仲間からはどうだったのでしょう。私から見ると、魅力的な女性にうつりました。

 時代と共に「男性らしさ」も「女性らしさ」も変化していくのかも知れません。ただ、異性から見て異質な魅力があってほしいと思います。でなければ、男性・女性がいる意味も無くなってしまうような気がします。

 ただ、「多様な意見が反映できる政治」と、女性議員を同列に扱うのはどうなんでしょう。また女性議員の数を増やせば良いと言うのも、違うような気がしています。

 それよりも、男性、女性を問わず、政治に関心が持てる教育が必要な気がしますが。
 
 
 さぁ、今日も一日元気で過ごしましょう。

 
徒然草 第二百二十二段 〔原文〕

 竹谷の乘願房、東二條院へ參られたりけるに、「亡者の追善には、何事か勝利多き」と尋ねさせ給ひければ、「光明眞言、寶篋印陀羅尼」と申されたりけるを、弟子ども、「いかにかくは申し給ひけるぞ。念佛に勝ること候まじとは、など申し給はぬぞ」と申しければ、「わが宗なれば、さこそ申さまほしかりつれども、まさしく、稱名を追福に修して巨益こやくあるべしと説ける經文を見及ばねば、何に見えたるぞと、重ねて問はせ給はば、いかゞ申さむと思ひて、本經のたしかなるにつきて、この眞言・陀羅尼をば申しつるなり」とぞ申されける。

 
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『現代文』

『竹谷乗願房が、東二条院に参られた時「亡くなった者の追善供養には、何が適切であるか」と尋ねられたので、「光明真言こうみょうしんごん宝篋院陀羅尼ほうきょういんだらに」と申されたのを、弟子たちが「なぜ、そのように言われたのですか。念仏に勝るものはありませんと、言われなかったのか」と言ったので、「わが宗であれば、そのように申しあげるところですが、はっきり、仏の名を称えて追善して、大きな利益があると説いた経文が見当たらない。どこに書いてあると、重ねて問われたので、どのように申せば良いかと思い、根拠となる経文に基づき、この真言・陀羅尼を言ったのだ」と言われた。』

 

 

『真言』

 私が知っている光明真言というのは、「おん あぼきゃ べいろしゃのう まかぼだら まに はんどま じんばら はらばりたや うん」と言うもので、「唱えたてまつる光明真言は 大日普門の万徳を二十三字に摂めたり おのれを空しうして一心に唱えたてまつれば み仏の光明に照らされて 三妾の霧おのずからはれ浄心の玉明らかにして 真如の月まどかならん」と言うのがその効用だと思います。

 これは、真言宗御室派宗務所から出されている小冊子によります。

 竹谷乗願房は、法然上人の弟子ですから浄土宗にもかかわらず、念仏が良いと言わず、光明真言を薦めたのです。それは、弟子としては聞き捨てならない事件です。

 しかも、真言密教の真言が根拠となる経文であると思った、と言っているのです。

 もともと仏教が伝来してから色々な宗派に分れたのですから、経文の詳細には少しずつの違いはあっても、元は一つかも知れません。

 ですから、竹谷乗願房と言う人は、法然上人の弟子ではあっても、仁和寺で真言宗を極めてから法然上人の弟子になったのでしょう。ですから、真言にも造詣があったと思われます。

 こういう、派閥を越えた考え方を持つ人が、当時から少なかったのでしょう。今では、もっと少なくなったような気がします。

【参考】新纂浄土宗大辞典【URL

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