学校で習う漢字三体字典【小学五年生編】Part142

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 小学校五年生で習う、193字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

 表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

66. [][コク][つ-げる][画数:7画][部首:口]

『無之民』

 弱者の声が届かない、そんな意味で使われると思うのです。
 最近よく虐待されて幼い子供の命が奪われているニュースを目にします。まったく理由を理解する事が出来ません。
 なぜ、何も抵抗できない子供に暴力を奮ってしまうのでしょう。
 暴力と云っても物理的な力だけとは限りません。言葉も集団による力の行使も、やはり抵抗できない人に対しては、『無之民』である事を忘れてはならないと思います。ただの弱い者いじめですから。

楷書 行書 草書

67. [][コン][ま-じる][ま-ざる][ま-ぜる][こ-む][画数:11画][部首:氵]

『神仏こんこう

 明治の初めに神仏分離令が発せられるまで、約1000年もの長きに渡って神仏習合が基本となっていたようです。地域によっては神仏が分離されていましたが、概ね神様と仏様は一緒だったのですね。

 今では、お寺と神社は明確に分けられていると思いますが、日本空手道髓心会を始めた八剱神社の真横に並ぶようにお寺がありました。名前が大日寺、地元では確か「だいにったん」と呼んでいたような・・・。

楷書 行書 草書

68. [][サ][画数:9画][部首:木]

『審

 空手道にも昇級審査や昇段審査があります。この場合はその級に相応しいか、またはその段に相応しいかを判定します。
 私は常に審査は真剣勝負と思ってその場にいます。なぜ真剣勝負かと言いますと、受審者の成果を曇った目で見てしまわないようにするためです。相手も真剣ならば、こちらも真剣になるのが礼儀と思います。
 しかし、昇級と昇段では少し意味合いが違います。昇級審査が始まる前によく言うのですが、間違っても良いから、審査を真面目に受けるように言います。
 頭が真っ白になる位緊張して受審してほしいのです。この経験が自分の人生にきっと役立ってくれると信じています。

楷書 行書 草書

69. [][サイ][ サ][ふたた-び][画数:6画][部首:冂]

『落花枝に返らず 破鏡び照らさず』

 「覆水盆に返らず」と同じ意味です。どれも例えは違いますが、元の状態に戻る事はありません。
 覚悟を決めて決断しなければなりません。不用意な行動は慎むべきだと思います。

楷書 行書 草書

70. [][サイ][わざわい][画数:7画][部首:火]

害は忘れた頃にやってくる』

 この言葉が出来た時にはそうだったかも知れません。そして油断は禁物だと肝に銘じて生活していたのでしょう。
 しかし、最近の豪雨や台風、地震など、毎年のように各地に災害をもたらしています。しかもまだ復興出来ていない地域に、これでもか、と言うくらい何度も災害が起こります。
 この言葉も死語になるのでしょうか。

楷書 行書 草書
覚 書

 現在小学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いていますが、初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

 そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

 今回は、小学五年生の文字の66.~70.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【告】口部(こうぶ)・くち・くちへん
  2. 【混】水部(すいぶ)・みず・さんずい・したみず
  3. 【査】木部(もくぶ)・き・きへん
  4. 【再】冂部(けいぶ)・けいがまえ・まきがまえ・どうがまえ・えんがまえ
  5. 【災】火部(かぶ)・ひ・ひへん・れっか・れんが

 ・・・・つづく。

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