小学校五年生で習う、193字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。
表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。
96. [修][シュウ][ シュ][おさ-める][おさ-まる][画数:10画][部首:亻]
『修身斉家治国平天下』
何だか、日本語だとは思えないくらい、漢字の羅列です。儒教の基本的な政治観と言いますから、納得できます。
意味は、「天下を治めるには、まず自分の心と行いを正しくし、次に家庭を整え、次に国家を治めて天下を平和にすべきだということ。」【出典:ことわざ辞典ONLINE.】とありますから、まず身の回りを整える事が先決であると言う事ですね。
政治家になる人は、この言葉を何度も復唱して欲しいものです。
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97. [述][ジュツ][の-べる][画数:8画][部首:辶]
『述懐奉公』
「すまじきものは宮仕え」とは、『菅原伝授手習鑑』と言う歌舞伎の演目の中のセリフです。
しかし、現在の世の中も上に立つ人と、それを支える人によって経済が成り立っています。
この『述懐奉公』のように、不満や愚痴ばかり言っていたのでは、一度きりの人生が台無しです。
私が習った言葉に「活私奉公」と言うのがあります。「滅私奉公」に対して作られた言葉だと思います。やはり自分を活かせる働き方と言うのは、魅力的です。
「面従腹背」が座右の銘だと言った官僚のトップがいましたが、そんな気持ちで勤めていたとしたらなんと儚い人生を送っているのかと、嘆かわしくなります。しかも、堂々と人前で言う言葉ではありませんし、座右の銘にする言葉ではありません。
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98. [術][ジュツ][画数:11画][部首:行]
『権謀術数』
悪い意味で使われる事が多いのですが、経済戦争と言われるように実社会では、この言葉のように如何にして相手を巧みに欺いて、自分に利益をもたらすかを常に考えているのでしょう。
別に国と国どうしでなくても、国民の間でも、そして、競争と名が付くものには、公然と策略が、さも良い事のように考えられます。
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99. [準][ジュン][画数:13画][部首:氵]
『左程右準』
実際にはそんな生き方をしている人は、数少ないと思います。全ての行動が道徳で、人の範になるような人、そんな人にお目にかかった事はありません。
しかし、できればそんな生き方に、少しは近づきたいと思います。
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100. [序][ジョ][画数:7画][部首:广]
『序破急』
本来は雅楽の楽曲を構成する三つの楽章の事ですが、一般でも使われる事があります。
言葉のとおり初めはゆっくりと自由に、そして拍子をあわせ、終には速く行うと言う、一つのリズムを形成するのは、例えば起承転結のような文章の形にもなると思います。
物事は、単調では面白みがなくなりますので、変化が必要になります。ただ変化するのではなく、一定のルールがあれば変化しやすいのかと思います。
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