中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。
表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。
ちなみに、文部省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。
1. [亜][ア][画数:7画][部首:二]
『亜細亜』
私が幼少の頃は、結構こういう当て字を見かけました。今でもその名残の看板や屋号があると思います。
関西では亜細亜珈琲が有名でした。チェーン店の走りでしょう。この亜細亜珈琲も、最後まで残った都島店が2013年に廃業したようです。
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2. [哀][アイ][あわ-れ][あわ-れむ][画数:9画][部首:口]
『歓楽極まりて哀情多し』
この言葉は、喜びの感情が過ぎると返って悲しみになるような意味ですが、悲しみなのかどうかわかりませんが、胸がつかえるというか、感動するというのか、ドラマやスポーツなどを観ていると、よく起こります。
歳のせいで涙腺がゆるくなったかも知れません。先日も一人で「家政婦のミタ」を観ていた時に、うるうるしていました。
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3. [挨][アイ][画数:10画][部首:手]
『挨拶は時の氏神』
「時の氏神」でよく聞くのは「喧嘩の仲裁」だと思います。
この場合の挨拶は、争いごとの仲裁、と言う意味だと云われています。ただ、なぜ挨拶が仲裁なのかは、定かではありません。
私なりに解釈してみますと、挨も拶も押すと言う意味から、争いごとの双方を押し返すのではないかととも思えるのです。
また、近づくとか迫る、あるいは開くという意味がある事から、争う二人の間に入り込むのかも知れません。
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4. [曖][アイ][画数:17画][部首:日]
『曖昧検索』
今やコンピュータが無くては、仕事だけではなく、生活も出来ない世の中になったのではないかと思えます。
コンピュータの優れた点の一つに、多くの情報から瞬時に、知りたい事を検索して探し出してくれる事だと思います。
コンピュータがまだ初期の頃は、僅かのデータから検索するのに一日がかりと言う事もありました。
現在は、例えば、Google検索で「曖昧」を検索しますと、約 51,600,000 件 が0.36 秒で出てきます。もちろんこちらの意図する内容とは違う物が大多数ですが、これは、曖昧検索と言う検索の仕方を用いているからだと思います。
人間も曖昧な検索は出来ますが、読み取るのにこの数の中から選びだそうとすると、少なくとも数日、もしかしたら数か月かかるかも知れません。
いや私なら何年も、人生を費やしても検索結果を出す事が出来ないかも知れません。
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5. [握][アク][にぎ-る][画数:12画][部首:手]
『握れば拳 開けば掌』
これは同じ手でも握れば拳となり人を殴る道具になり、開けば優しくなでる事もできると云う意味で使われています。
ただ、空手道をやる者としては、どちらも使い方次第で凶器になると思ってしまいます。特に開いた掌の破壊力は拳に勝るものがあります。
これは特殊な方法で手を使いますが、一般的にはこの諺どおりだと思います。
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