中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。
表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。
ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。
96. [諧][カイ][画数:16画][部首:言]
『諧謔』
とても、「気の利いたユーモア」とは思えない熟語ですね。いや、この言葉がそういう意味だそうです。
最近は、こんな小難しい言葉を使うより、和製英語の方が通じやすくなりました。ウイットに富んだユーモアと。
それにしても、日本人は昔からこじゃれた事を言うのが苦手な民族なのでしょうか、それとも笑いのツボが西洋人とは違うのかも知れません。
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97. [劾][ガイ][画数:8画][部首:力]
『弾劾裁判』
「 裁判官弾劾法による裁判官の罷免の裁判。裁判官に職務違反または非行があった場合に、国会の弾劾裁判所が行なう」【出典:精選版日本国語大辞典.】とありますから、通常の裁判によって裁判官を罷免する事ができないようになっています。
まあ、身内が身内を裁くのは支障をきたすと言う事なのでしょう。
私が記憶にあるのは、訴追日が1977年2月2日(昭和52年) 、裁判日が1977年3月23日(昭和52年)名前は、鬼頭史郎(京都地裁判事補兼京都簡裁判事)内容は、 首相への偽電話録音テープを新聞記者に聞かせた。と言う事で、当時新聞を賑わせました。
以後にも裁判官とは思えない不祥事がありましたが、40年ほどの間に4件でした。それも、現在の所、最後に裁判になったのが2012年ですから、すでに7年経過しています。
できれば、裁判官ですから、不祥事のないようにしてもらいたいものです。
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98. [崖][ガイ][がけ][画数:11画][部首:山]
『懸崖撒手』
私は、物事を成し遂げようとする場合、「覚悟」と言う言葉を使います。この言葉はそんな思いで、死んだ気になって、思い切って勇気を絞り出す意味です。
人間は常に同じ状態で生きている分けではないと思います。その時その時に応じて、気分が違います。そして、その気分も上手く乗れるか、乗れないかで結果が変わります。
要するに気分が乗らないと、普通に出来る事も出来なくなるのが常です。
ですから、清水の舞台から飛び降りるような覚悟が必要になります。
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99. [涯][ガイ][画数:11画][部首:水]
『咫尺天涯』
ちょっと足を延ばせば、会えるところにいるのに、何かが邪魔をしているのでしょう。会えない場合もあります。
案外毎日のように顔を合わせている時には感じない、溝が出来てしまったのでしょうか。敷居が高くなったのでしょうか。
こればかりは、運命とでも解釈しないと理解できません。
今までお付き合いのあった何人かには、もう一度会いたいと思う事もあります。
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100. [慨][ガイ][画数:13画][部首:心]
『慷慨忠直』
今日のブログで取り上げた5つの言葉は、弾劾裁判以外、使った事もありませんし、知る事も無かった言葉です。
普通よりも少しは語彙の多い方だと思っていましたが、完全に否定されたような気持ちです。こんなにも、知らない言葉があるのですね。
ところで、この四文字熟語は、「忠義の心から激しく怒り、悲しむこと。」【出典:四字熟語事典ONLINE.】だそうです。
忠義かどうかは分かりませんが、その人の事を本当に親身に考えられる関係であれば、自分の事のように思うでしょう。
それが忠義となれば、君主は、いや現在であれば、上司や社長になるのでしょうが、幸せな人であり、完全に人心を掌握しているのだと思います。
そんな部下も貴重だと思いますが、そんな部下を持っている上司も貴重な存在だと思います。
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