中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。
表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。
ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。
141. [換][カン][か-える][か-わる][画数:12画][部首:手]
『馬を牛に乗り換える』
私にはどちらが優れているのか判断がつきませんが、この言葉が生まれた背景では、馬の方が牛より勝っていたのでしょう。
もちろん速さだけを取れば馬の方が速いとは思います。この諺には、勝れたものを捨てて、劣っているものに乗り換えるような愚策に警鐘を鳴らすためにあるのでしょう。
物事は、目先だけを考えると、この諺は確かに警告と言えるかも知れません。
「人間万事塞翁が馬」と言う事もありますから、意図して馬から牛に乗り換えたとしたら、英断と言えるのかも知れません。
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142. [敢][カン][画数:12画][部首:攴]
『敢えて主とならず客となる』
確かに、上手に世渡りをする人は、余計な苦労をせずに済む道を歩むのかも知れません。
私は、この「敢えて」と言う言葉を好みません。どうも利口ぶっていて鼻につきます。もちろん、私の勝手な言い分です。
人から主となるように薦められたら、素直に受けた方が良いと思うようになった時期があります。時には遠慮は損慮と言う事もあるのではないかと思うようになりました。
時と場合によりますが、人に薦められたうえで、自信があればその地位を受けても良いのではないでしょうか。
もちろん、自分が合う立場と言うのもあります。縁の下の力持ち、サポートが上手な人などは、主となるより支える側になった方が、精神衛生上生きやすいとは思います。
また、その人の度量、器と言うものもあるようです。私などは、サポートタイプだと思います。
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143. [棺][カン][画数:12画][部首:木]
『棺を蓋いて事定まる』
人間の真価は、死んだ後に評価される。そんな意味に使われる言葉ですね。
特に芸術家などは、そんな人が多いと思います。また現生では経済的に恵まれなかった人が、反って歴史に名前を残す場合もあります。
逆に生きている時には名声をほしいままにしている人が、亡くなってからその名声を汚す事が見つかる場合もあります。
ただ、私が勝手に思うのですが、亡くなってから評価がある人は、きっと生きている時にも、亡くなってからも名声など気にもかけない人が多いのではと。
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144. [款][カン][画数:12画][部首:欠]
『款を通じる』
いわゆるスパイの事でしょう。仲良くなって情報を敵に知らせる事だと思います。
現在でも国益と称して、色々な国の人が、昔の忍者のように「草」と言う任務についている人がいるのかも知れません。
ただ、国内でもドラマでは公安と言う職業では、そんな描き方がされています。
今日本は自由主義ですが、主義が強すぎる国では、隣の人や知人を密告すると聞いた事があります。あるいは家族でも主張が違えば犯罪者にされてしまう事もあるとか。怖いですね。
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145. [閑][カン][画数:12画][部首:門]
『忙中閑あり』
昔から頼みごとをするなら、忙しい人に頼め、と言われます。
忙しい人ほど時間の使い方が、上手なのかも知れません。手際よくテキパキと仕事をこなしているイメージです。
どんなに忙しくても、探せば少しは開いている時間があるものです。この言葉通りだと思います。これは、慣れだと思っています。忙しい時ほど、その間隙を上手く利用するようになります。
では現在の私はと言うと、閑中閑なし、かも知れません。チコちゃん(NHKの番組)に「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と叱られそうです。
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