中学校で習う漢字三体字典 Part52

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 中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

 表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

 ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。

256. [][ケイ][画数:15画][部首:心]

『積善の家には必ず余あり』

 ほんの少し前まで、日本でそんな考えが浸透していたように思います。
 報いという考え方は、悪い事でも良い事でも、自分だけでなく子孫にも因果応報と言うように、ついて回る。
 というような考えは、今の世の中を住みやすい世の中に出来るのではないかと思います。
 宗教の事は良く分かりませんが、行き過ぎると排他的になり戦争にまで発展してしまうようですが、良い考え方が定着すれば宗教の教えも捨てたものではありませんね。
 こんな事を言うと、宗教を信心している人から叱られるかも知れません。これもほどほどにしておきましょう。

楷書 行書 草書

257. [][ケイ][画数:15画][部首:心]

けいご

 この言葉は、日本語の辞典で探す事が出来ませんでした。しかし、この文字を使った名前はありました。ふりがなは、その名前の読み方です。
 中国の言葉としては、探す事が出来ました。「 (ぼんやり認識していたことを)はっと悟る、はっと気がつく。」【出典:中国語辞典 白水社.】。
 この「はっと気がつく」事ってありませんか。
 中学生の時、ピタゴラスの定理を習いましたが、「直角二等辺三角形のタイルが敷き詰められた道路の端を見て、はっと気が付いた」と習ったように思うのですが、定かではありません。また名前はピタゴラスと付いていますが、ピタゴラスが発見したかどうかも分からないと言う事です。
 こんな大それた事では無く、「あっ、そうか」と思う事は度々起こります。結構これが脳のためには良いようです。
 私の場合は、知らない事が多いので、この歳になっても憬悟する事が多いです。

楷書 行書 草書

258. [][ケイ][画数:15画][部首:禾]

古照今けいこしょうこん

 いにしえかんがえ、今に照らす、と読むのでしょう。古事記の序文に「いにしえかんがへて風猷ふうゆうを既にすたれたるにし。今に照らして典教を絶えむとするにおぎなはずということなし。」とありますから、これが出典だとされています。
 通常は稽古で事足ります。ここで言う「かんがえ」は、比べて考えると言う意味がありますから、古くから伝わるものと比べてその水準になるように練習すると言う事でしょう。
 空手道でもよく稽古すると言いますが、果たしてその手本となる「いにしえ」は何を指しているのでしょう。
 「型」は残されていますが、やり方について、今は野放図になっていると思われます。これも競技による功罪の一つかも知れません。あるいは、マスプロ教育がそうさせたのかも知れません。
 現在の型の在り方を進歩と呼ぶには、あまりにも、型にはめ過ぎた結果かも知れないのです。

楷書 行書 草書

259. [][ケイ][いこ-い][いこ-う][画数:16画][部首:心]

けいちょう

 満潮干潮の境目に川の流れが止まる時があります。私の住んでいる近くの川でも、流れが止まっている時を見かけます。そんな状態を表わす言葉です。
 この言葉、潮の満ち引きに使われますが、社会生活でも潮目と言うのがあります。情勢が変わる事を表わす場合があります。勢いに乗って飛ぶ鳥を落とす勢いの企業や人も、そんな潮目を読まないと、一気に流れが変わってしまう事も度々見てきました。
 成功する人は、そんな潮流を一早く知る事が出来るのかも知れません。

楷書 行書 草書

260. [鶏][ケイ][にわとり][画数:19画][部首:鳥]

鶏口けいこうとなるも牛後となるなかれ』

 この歳になるまで、間違って覚えていました。「鶏口けいこう」を「鶏頭けいとう」と覚えていました。
 いつの頃でしたか、私の考えが変わった頃がありました。学校を出たばかりの頃は、意識はしていなかったのですが、人の上に立つ事が当たり前の目標だったと思います。
 自分の能力の限界を知ったのか、それともサポートする事に意義を感じたのか、それは分かりませんが、さほど人の上に立とうとは思わなくなりました。
 また、ある時、空手の同僚の師範から、「何でも一番でないと気が済まない性格だ」と言われた事がありました。
 師範の席に並べられたのが、37歳の時ですから、人から見るとそんな風に見えたのでしょうね。
 すでに縁の下の力持ちに魅力を感じて、数年は経過していたのですが、まだまだ性格までは変わっていなかったのでしょう。

楷書 行書 草書
覚 書

 現在中学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いていますが、初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

 そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

 今回は、中学校三年間で習う文字の256.~260.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【慶】心部(しんぶ)・こころ・りっしんべん・したごころ
  2. 【憬】心部(しんぶ)・こころ・りっしんべん・したごころ
  3. 【稽】二部(にぶ)・ニ
  4. 【憩】心部(しんぶ)・こころ・りっしんべん・したごころ
  5. 【鶏】鳥部(ちょうぶ)・とり・とりへん

 ・・・・つづく。

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