中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。
表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。
ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。
291. [弧][コ][画数:9画][部首:弓]
『桑弧蓬矢』
小さい頃から何らかの目標や将来の夢、あるいは抱負を持っている人は凄いと感心しています。
この四字熟語は正にその事を言っているのですが、「古代中国の風習で、男の子が生まれると将来の活躍を願い、蓬矢を天地四方に射ていたことから。」【出典:四字熟語辞典ONLINE.】と由来が書いてあります。
現在では男女を問わず、将来に対しての希望が少なからず芽生えているのかも知れません。
私は、ずっと母から根無し草、と言われていましたから、どうも夢遊病者のように、夢も希望も持たずに齢を重ねてきたのだと思います。
あと僅かに残された人生で、少しは目標を掲げて生きて行きたいとは思うのですが・・・。
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292. [枯][コ][か-れる][か-らす][画数:9画][部首:木]
『枝を伐って根を枯らす』
へぇ~、そうなんですか。根を枯らすためには、枝を伐ってからが良いのですか、一つ勉強になりました。
親戚には植木屋さんもありますが、まったく知りませんでした。
この諺は、大きな仕事を完遂するには、まず手近なところから処理をして行くのが良いと言う事でしょう。手近なところと言うのか、手が付けやすいところと言った方が良いかも知れません。
受験の時の答案用紙の書き方のようですね。
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293. [雇][コ][やと-う][画数:12画][部首:隹]
『四月の中の十日に心なしに雇われるな』
へぇ~が続きますが、こんな諺がある事も知りませんでした。
4月の10日は日が長いのですね。しかし、夏至は毎年6月ですよね。だいたい20日前後だったと思います。
旧暦としても4月下旬から6月の上旬になりますから、この諺が出来たのは、どんな歴を指していたのでしょう。
そんな事より、思いやりのない人に雇われると、昼間が長い時期だと長時間勤務させられると言う事らしいです。
思いやりのない人に雇われない方が良いと思います。そんな時期は関係なく、こき使われるような気がします。
今では労働基準法で、働く人の労働時間や待遇は守られているので、そんな心配はしなくても済みます。
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294. [誇][コ][ほこ-る][画数:13画][部首:言]
『鼬なき間の貂誇り』
「鬼の居ぬ間に洗濯」ともちょっと意味合いが違います。こちらの諺は、自分より権力のある人がいない時に、威張る人の事を言うのでしょう。
確かに居ますね、そんな人。そんなに威張らなくても、と思ってしまいます。反って人気を下げると思うのですが、当の本人はいたって真面目な顔つきです。
こんな人は、上の人がいなくなっても、地位が上がる筈はないと思いましょう。ただ、それを判断する人に見る目がある場合ですが。
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295. [鼓][コ][つづみ][画数:13画][部首:鼓]
『太鼓も撥の当たりよう』
「物も言いようで角が立つ」とも言いますが、相手に対する言い方や態度で、事が上手く運ぶ場合もあれば、潰れてしまう事もあるのが世の中です。
似たような言葉に「馬鹿と鋏は使いよう」と言うのもあります。別に馬鹿とは限りませんが、人間は感情の動物とも言われています。
なるべくなら、「逆鱗に触れる」事のないようにしたいものです。
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