中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。
表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。
ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。
316. [洪][コウ][画数:9画][部首:水]
『千日の旱魃に一日の洪水』
これは水害の凄まじさを表現した言葉ですが、最近は豪雨が突然やってきます。
東日本大震災の時は、テレビでまるで映画のようなシーンを見ましたが、この時も地震そのものより、地震が原因で起こった津波で、まるで特撮のように民家が流されて行くのを見ました。
確かに干ばつも洪水も自然災害ですが、洪水や火事は一瞬のうちに全てを失くしてしまいます。
火事は火の用心で防ぐことも出来るでしょうが、洪水は一人で何とかできるものではありません。
そんな時の為に政治ってあるんじゃないのか、とつい思ってしまいます。
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317. [荒][コウ][あら-い][あ-れる][あ-らす][画数:9画][部首:艸]
『田の事すれば畑が荒れる』
「二兎を追う者は一兎をも得ず」と同じで、あちらこちらに気をまわしていると、一つも得る事ができなくなるでしょう。
この言葉が出来た時には、田は田、畑は畑の仕事で手一杯だったのでしょう。最近は農業も進んでいますから、両方とも収穫させる事を、実際にやっている所もあるかも知れません。
これを、会社での仕事と捉えると、管理職になればなるほど、多種多様な仕事を、同時に熟さなければならなくなると思います。
時代がそんな時代になったのでしょう。しかし、技術職は、やはり一つの事を集中してやる必要があるのは、昔と変わらないと思います。
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318. [郊][コウ][画数:9画][部首:邑]
『近郊』
この言葉は、都市に近接している地域の事ですが、郊外とも言いますね。
私がまだ不動産業をしている時に、バブルの終焉を見ました。
感覚ですから実際には分かりませんが、当時は一日で地価が何百万と跳ね上がって行った事が、いや銀座などは何千万かも知れません。
そんな時に感じた事が、この近郊の地価です。都心では毎日のように価格が競りあがっていた頃、近郊の町や村は、全く動きがありませんでした。
しかし、まるで水面を平手で叩いたように波が立ち、その波紋が近郊まで広がって行った事が印象に残っています。
そして、その波紋は中心から勢いがなくなり、その収束も中心から外へと向かって言ったと思っています。
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319. [貢][コウ][(ク)][みつ-ぐ][画数:10画][部首:貝]
『貢ぎ物』
貢ぎ物ですぐに頭に浮かぶのは、神様へ献上する品物です。奉献とも言いますね。ただ、辞書では「(1)支配者が税として被支配者から取り立てるもの。(2)属国が君主国に献上する品物。」【出典:大辞林第三版 三省堂.】となっていますので、少しニュアンスが違うのかも知れません。
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320. [控][コウ][ひか-える][画数:11画][部首:手]
『控馭之術』
これは馬を自由自在に操る方法が由来とされていますが、この言葉は人を操る時にも使うようです。
しかし、これは無理やり操るのでしょう。自由を奪って、とありますから、束縛したり拘束されたのでは、人間ならたまったものではありません。
それでも、力関係で上の者から束縛されると、従わなければならない場合もあります。これは早晩破綻がくるのが予想されます。
私は会社で在職中、命令より依頼と言う言葉を使っていましたし、気持ちも上から絶対的な物言いはさけ、御願いするようにしていました。
これに対して異論はあるのは承知していますが、なかなか人に対して命令する事はできませんでした。
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