中学校で習う漢字三体字典 Part67

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 中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

 表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

 ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。

331. [][コウ][画数:16画][部首:行]

之佐あこうのさ

 これは中国の言葉が日本でも使われているようですが、日本では家老職と言うものがありました。
 主君を手助けする役目ですが、現在でも首相を手助けするために官房長官や各種大臣の職があります。
 会社でも社長を補佐するために、専務や常務、あるいは部長職なども存在しています。
 その組織によってリーダーを補佐する役職が決められているようです。
 本当に補佐する役目を全うしているなら良いのですが、しがらみでその役職についている人も沢山見てきました。
 こんな人は実際の役に立たないばかりか、進行の邪魔になったり、弊害になったりします。

楷書 行書 草書

332. [][コウ][画数:17画][部首:貝]

買意欲』

 購買意欲をそそる為に、各社が知恵を絞って、色々なアイデアを出しています。
 確かにテレビのコマーシャルなどを見ていると、感心するほど良くできたものがあります。
 確かに資本主義での会社は、生き残るために必死の思いで考えているのでしょう。
 しかし、物を買うと言う行為の原点は、必要だから、ではないのでしょうか。
 かくいう私も、かつては衝動買いを何度も繰り返してきました。

楷書 行書 草書

333. [][こ-う][画数:3画][部首:乙]

食を三日すればやめられぬ』

 悪い習慣が身につくと、なかなかやめる事ができないという譬えでしょう。
 乞食が悪い習慣かどうかは別の問題だと思いますが、タバコやお酒、賭博などは、一旦やり始めると、止めようと思ってもなかなか止められないのが実情です。
 今問題になっているギャンブル依存症も単なる習慣ではなく病気と言われています。麻薬中毒などは一生涯抜けられないとも聞きます。
 現在のスマホなども、電車に乗ると殆どの人がスマホをのぞき込んでいます。私はまだガラケーに毛の生えた程度のガラホと言うものを使っていますので、依存症にはなっていません。

楷書 行書 草書

334. [][ゴウ][画数:9画][部首:手]

問等禁止条約』

 「拷問及び他の残虐な、非人道的な又は品位を傷つける取り扱い又は刑罰に関する条約」と言う長い文章が正式な名称だと言う事です。
 ただこの条約は、批准国以外には適用していないようなので、如何に国連で決められていても、国連に加盟していない国も
僅かですがあります。
 また、この条文の第三十一条の一に、締約国は、国際連合事務総長に対して書面による通告を行うことにより、この条約を廃棄することができる。廃棄は、同事務総長がその通告を受領した日の後一年で効力を生ずる。とありました。
 何だか、「破棄できるのか」と釈然としない気持ちになりました。

楷書 行書 草書

335. [][ゴウ][画数:10画][部首:刀]

毅朴訥ごうきぼくとつ 仁に近し』

 「強固な意志を持ち、素朴で口数が少ない人物こそ、最高の徳である仁に最も近い人であるということ。」【出典:ことわざ辞典ONLINE.】とその意味が書かれていました。
 論語がその由来とされていますが、私は俄かには合点が行きません。
 孔子の言われた事を覆すようで、不遜である事は十分承知の上で、この文章を私が納得するように直してみます。
 『仁、すなわち人間としての慈しみや思いやりを強固に守る意思を貫き、実直かつ余計な事を口にしない人物こそ徳をもつ人に近い。』こんな風に書いて見ました。
 要するに、毅朴訥ごうきぼくとつだから、仁に近いと言えるのかが納得できないのです。
 毅朴訥ごうきぼくとつな人から受ける印象が、何に対して意志が強固で不屈なことなのか、私には不明です。もしかしたら、ただの頑固者かも知れません。このブログでも取り上げました「頑迷固陋がんめいころう」のように。
 一つ言えるのは、「剛毅」に対する私の認識が間違っているのかも知れないのです。辞書を作っている人からみると自明な事なのかも知れません。

楷書 行書 草書
覚 書

 現在中学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いていますが、初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

 そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

 今回は、中学校三年間で習う文字の331.~335.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【衡】行部(こうぶ)・ゆきがまえ・ぎょうがまえ
  2. 【購】貝部(ばいぶ)・かい・かいへん・こがい
  3. 【乞】乙部(おつぶ)・オツ・おつにょう・つりばり
  4. 【拷】手部(しゅぶ)・て・てへん
  5. 【剛】刀部(とうぶ)・かたな・りっとう

 ・・・・つづく。

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