中学校で習う漢字三体字典 Part73

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 中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

 表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

 ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。

361. [][サイ][いろど-る][画数:11画][部首:彡]

さいずる仏の鼻を欠く』

 この諺を見て、中学生で習った記憶ですが、ダビデの像を思い出しました。これはミケランジェロの代表作ですが、こんなエピソードを聞いたことがあります。
 「ある日依頼主であるソデリーニが、制作途中の像を見て。「鼻が大きいんじゃないか」と言うとミケランジェロは、大理石の粉を隠して足場を上り、ノミで鼻を削る振りをして大理石の粉を下に落としました。これを見てソデリーニは「うん、それでよい」と納得した。」そんな話だったと思います。
 この話は、この諺とは逆に自分の作品を信じて、余計な事はしなかったのでしょう。
 しかし凡人と言われる人は、ここまで自分に自信がなく、反って作品を台無しにするほど念を入れる事もあると思います。
 私も小学生の時に、絵を描く授業で、友人からそのへんにしといたら、十分出来てるで、と言われた事がありました。

楷書 行書 草書

362. [][サイ][画数:11画][部首:齊]

精進潔しょうじんけっさい

 この言葉のように酒や肉食をせず、ひたすら修行に専念した事は一度や二度はあります。しかし、長続きしませんでした。
 少なくとも修行と言うからには、10年が一つの目安と思っています。
 空手道でも黒帯を取るには道場によって違いますが、早い人なら1年で取る人もいます。しかし早く黒帯になったからと言って、修行と言う観点からみると、10年一生懸命に励んでも、その門の前に立った程度だと、私の経験から推測しています。
 私の場合は20年経ってようやく、空手道の門の前に立つ事が出来たような記憶があります。
 それからがようやく道を歩み始めたのですが、それでもこの言葉のように精進潔斎ではなく、ただ『只管』と言う言葉を思い出しては道に戻るという具合です。

楷書 行書 草書

363. [][サイ][画数:13画][部首:人]

務』

 債権と言うのは、ある人から借金を返してもらう権利の事で法定権利と言う事ができます。
 そして債務と言うのは、この逆で、借金を返さなければならない義務を負う事を言います。
 もちろん、ここでは借金と言う金銭を例に上げましたが、金銭に限らず色々な権利があります。例えば何かをする権利もそうです。これは債務者に対して要求すると思った方が想像しやすいかも知れません。そして債務者は、この要求に答えなければなりません。
 案外生活をしていると、債権債務の当事者になる事もあると思いますので、知っておく必要があります。

楷書 行書 草書

364. [][サイ][もよお-す][画数:13画][部首:人]

『ある時払いの促なし』

 良いですね。と、時代劇ではありませんから、そんな事はまず無いと思った方が良いでしょう。借りたものは、返す。と言うのが常識です。
 しかし、私は貸し借りはしないようにしています。ある時を境に、もし人に貸さなければならない事情がある場合は、無条件に上げるようにしました。
 理由は簡単です。返してもらえると思わないからです。貰った人も貸し借りはない訳ですから、その関係が崩れる事もありません。
 しかし、これは経済力がある場合です。私は友人から『ある時も無い時も催促なし』で高額のお金を貰った事がありました。こんな事は稀というか、奇跡に近い出来事です。

楷書 行書 草書

365. [][サイ][ソク][ふさ-ぐ][ふさ-がる][画数:13画][部首:土]

『壁の穴は壁でげ』

 これは一時しのぎではだめですよ。と言う戒めです。直すのであれば、根本から修復しなければ、また同じ事が起こります。
 できれば、同じよりも強固にするべきだと思います。
 壁の穴がどんな事情で空いたか分かりませんが、この諺のように同じ壁土で修理しても、また同じ穴が空いてしまうかも知れません。
 ただこの諺の場合は譬えであって、手近な物で用を済ませてはだめだと言う警告ですから、壁の穴とは限りません。
 何か問題が起こった場合、初めから見直す事も大切かも知れません。

楷書 行書 草書
覚 書

 現在中学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いていますが、初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

 そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

 今回は、中学校三年間で習う文字の361.~365.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【彩】彡部(さんぶ)・さんづくり・けかざり・かみかざり
  2. 【斎】斉部(せいぶ)・セイ
  3. 【債】人部(じんぶ)・ひと・にんべん・ひとがしら・ひとやね
  4. 【催】人部(じんぶ)・ひと・にんべん・ひとがしら・ひとやね
  5. 【塞】土部(どぶ)・つち・つちへん

 ・・・・つづく。

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