中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。
表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。
ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。
406. [執][シツ][シュウ][と-る][画数:11画][部首:土]
『牛耳を執る』
要するにトップを取る、そんな意味ですが、面白いのが「牛耳る」と言う言葉は、この故事から出来たと言われています。
なるほど、だから団体や組織のトップは、意のままに操ろうとするのでしょう。
もちろんリーダーシップとはそんなもので、人の為や世の中の為になる目的を持ったリーダーであれば、なんの問題もありません。
しかし、何の目的も持たずに、ただ人を意のままに動かしたい、あるいは我がままに振舞いたくてリーダーになる人も中にはいると思います。こんな人に権力を持たせたくは無いのですが。
さて、TOPにいる人の何パーセントの人が、人を牛耳るのを目的としているのでしょうか。
人を牛耳ったり支配するのは、あくまでも目的、あるいは目標を達成するために必要な統率のためであり、決して、人を奴隷のように扱うためであってはならないはずです。
楷書 | 行書 | 草書 |
407. [湿][シツ][しめ-る][しめ-す][画数:12画][部首:水]
『上漏下湿』
今でもこんなあばら家があるのでしょう。雨が降れば雨漏りがし、床からは湿気が部屋を充満するような家に住むと、病気になりそうです。
不動産の仕事に就いている時、東京のど真ん中と言っても良い広尾に売買の交渉に行った事がありました。
玄関を開けて、畳の部屋に足を踏み入れた途端、足が畳みを踏み抜いていました。
確かに、この家の住人は、ふとんを敷いて寝ていましたから、病気だったのでしょうね。
楷書 | 行書 | 草書 |
408. [嫉][シツ][画数:13画][部首:女]
『猜疑嫉妬』
勘違いが災いの元を作る場合もあります。そんな典型かも知れません。
人を疑って、妬む事は、火のない所にわざわざ火を付けに行っているようなものです。放火犯と言えるかも知れません。
しかし、実際に放火する訳ではありませんから、その疑いは晴らされる事はなく、いつまでもモヤモヤした気持ちが続くのでしょう。
そんな時は、その疑っている本人に直接聞いてみてはどうでしょうか。もちろん聞き方もあると思いますが。
兎に角、早く相手の濡れ衣を晴らしましょう。そうすれば、きっと自分自身の心も晴れると思います。
楷書 | 行書 | 草書 |
409. [漆][シツ][うるし][画数:14画][部首:水]
『漆は剝げても生地は剝げぬ』
確かに、私は禿げても、私は私です。
しかし、メッキが剥がれるともいいますから、付け焼き刃の知識や教養ではだめだと言う事でしょう。
表面を飾るために、見た目を気にしてもお里が知れると言う事なのですが、これが板についている場合は、生地に溶け込んでいると思います。
同じ表面を飾るのであれば、自分のものにするまでしっかりと身に付けなさいと言う事ですかね。勝手な憶測に過ぎないかも。
楷書 | 行書 | 草書 |
410. [芝][しば][画数:6画][部首:艸]
『芝居は一日の早学問』
同感です。私のような学問をなおざりにしてきた者にとっては、一日で身につく知識は相当の価値があると思います。
そんな人が多いのでしょう。歴史に関する漫画本が結構売れていると聞きます。
まず、簡単な方法で知り、興味をもったら、本格的に勉強すれば良いのではないかと思います。
初めに同感と書きましたが、最近は芝居と言うより、テレビで放映されるドラマで知識を得る事が多くなりました。
楷書 | 行書 | 草書 |