中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。
表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。
ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。
411. [赦][シャ][画数:11画][部首:赤]
『恩赦』
どうもこの恩赦と言うものに納得できない気持ちです。社会はルールを犯した者を罰すると決めたのだと思います。それを実行するのが法治国家の務めだと思うのです。
色々事情があり、私のような者が口出しすべき事ではないとは思うのですが。
最近で言うと、昨年の「即位礼正殿の儀」に約55万人がその恩赦の対象と聞きます。「政令恩赦」と「個別恩赦」の2種類の恩赦があるのですが、今回は「政令恩赦」と「個別恩赦」のうち「特別基準恩赦」が行われました。
今回は国民の感情を考えて、かなり限定的に範囲を決めたようです。
法務省からは「国民感情や犯罪被害者、その遺族の心情等に配慮し、重大な罪を犯した者を対象外として受刑者が刑務所から釈放されないようにする必要がある」とした上で「刑を終えた者のうち、比較的刑事責任が軽く、一定期間再び処罰されていない者を対象とするなど、従来よりも範囲を限定的にした」と説明がありました。
それでも、ご祝儀のように決められた罰を軽減したり、まだ公民権を復権していない人を復権させることが良いのか、疑問に感じています。
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412. [斜][シャ][なな-め][画数:11画][部首:斗]
『斜陽族』
「斜陽」と言うと太宰治氏の著作ですね。この本が「斜陽族」を流行語にしたらしいです。
ようするに、今まで上の階級にいた人、この場合は華族制度が廃止になって没落した人たちの事をそう呼んだのでしょう。
第二次世界大戦が終わって、色々様変わりした中の一つだと思います。
現在でも栄耀栄華に暮らしている人達は沢山いるのでしょう。格差社会と呼ばれていますので、想像も出来ない程経済的に豊かな人たちがいる事も事実です。
しかし、「驕る平家は久しからず」、「盛者必衰」などの言葉があるように、いや、別に驕らなくても、時代が変わったり、風向きが変わると、この言葉のように斜陽族と呼ばれる人になるかも知れません。
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413. [煮][シャ][に-る][に-える][に-やす][画数:12画][部首:火]
『業を煮やす』
この「業」は仏教用語です。要するにこの場合「心の動き」を指すのでしょう。
この心が煮えるのですから、ただ事ではありません。頭に来た状態です。怒っているのです。
確かにそんな時はありますね。自分の常識ではとても考えられない事をされたとか。人生いろいろと達観出来れば良いのですが。そうも行かない時もあります。
私は心は二つあると考えています。奥底にある心と、廻りを囲っている心です。奥底にある心を、私は「髓心」と名づけています。そして廻りを囲っている心を「我心」と名づけました。
今、「業を煮やす」心は、この「我心」です。この我心は本能ですから、自分を守るために働いていると思っています。ですが、守り過ぎる事もしばしばあると思います。
そんな時は、自分の本当の心、すなわち「髓心」は、風林火山の言葉、動かざること山の如しと、物事に動じません。そちらの心もある事を、少し探してみたらどうでしょう。
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414. [遮][シャ][さえぎ-る][画数:14画][部首:辵]
『遮二無二』
二を断ち切れば一に、そして二は無いと言う事ですから、他に心を移さず、一つの事に全力を尽くす事です。
私は「無心の前の一心」と言っています。無心と言うのは、座禅で目指す心の在り方ですが、これが結構難しいです。
たとえば、40分坐禅をして、10秒位無の心になれば、良しと思っています。もちろん全て無になれる人もいるのでしょうが、私はいい加減なので、これで一応満足します。
しかし、この10秒決して短くはありません。一瞬無になる時がありますから、これを綱渡りをするように続けるのです。
この無を体験する為には、心を一つにしなければなりません。正に一心です。遮二無二、そして一生懸命、心が遊びに行ってしまわないよう、止めて置く事から始めれば、きっと成果は如実に現れると思います。
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415. [邪][ジャ][画数:8画][部首:邑]
『あったら口に風邪をひかす』
この「あったら」は、あれば、と言う意味ではありません。「あたら」だと言う事なので、ここでは「せっかく」と言い換えましょう。「風邪をひかす」も「無駄になってしまう」とでも解釈しておきましょう。
ですから「せっかく言ったのに聞かないから無駄になってしまった」又は「折角の忠告も無駄だった」位の意味で捉えられると思います。
しかし、「口に風邪ひかす=言わなくてもよかったのに口を開いたばかりに口風邪をひいた。」【出典:故事ことわざ辞典blog】との記載も見つかりましたので、この言葉通りだとすれば、余計なことを言ったばかりに、言った口から風邪が舞い込んだ。とも取れますが・・・・。
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