中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。
表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。
ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。
466. [徐][ジョ][画数:10画][部首:彳]
『緩徐筋』
初めて見ました。遅筋とか赤筋は知っているのですが、こんな言葉もあるのですね。
知っている言葉で説明しましょう。遅筋は、持久力のある筋肉です。
筋肉は三種類あるのですが、一つは手足や体を動かすための筋肉、二つめは内臓にある筋肉、もう一つは心臓にある筋肉です。この内臓と心臓にある筋肉は自分の意思で動かす事が出来ません。
ですから、この遅筋や速筋しか自分の意思で動かす事ができないのです。
そして、それぞれに役目があり、持久力に適して居るのは、遅筋と言われている赤っぽく見える筋肉です。そして速筋は白っぽく見えるので白筋と言われています。
どちらも身体を動かすためには無くてはならない筋肉ですが、それぞれに特徴があります。
遅筋は読んで字のように、遅い筋肉ですが持久力に長けています。速筋は、身体を速く動かすのに適して居るのですが、すぐに疲れてしまい、初めのパフォーマンスを発揮するには、休めなくてはなりません。
このように遅筋と速筋にはそれぞれ、得手不得手があります。しかも、この割合は現在のところ、生まれた時から個々に決まっているというのが、現在の状況です。専門家の研究を待つ以外には仕方がありません。
ここまでは、一般的に知られている科学的な情報です。
私は、この速筋について今までの経験から、どのように活かせれば良いかを考えています。
まず速筋を増やす事よりも、速筋の能力を最大に引き出せないかを考えました。
学生時代に考えてした事は、下り坂で追い突きをした事です。初めは前足に負荷がかかり、止まるのがやっとでしたが、その脚力が出来ると、落下速度で突きを出せるようになったと記憶しています。
この記憶が、速度を出すためには、大切な要素になると思っています。一度記憶に蓄積されると、自分の速度を再現しようと思いますので、平坦な所で、この速度を出そうと思えます。
これは、突き・蹴りだけではなく、受けにも同様の効果がありました。それぞれに工夫して、自分が出せる速度を増加させる事を考えました。それがゴムを引っ張るよりも、前から引っ張り、そのゴムの引っ張る力を上回る速度を実現するのです。これは前にもこのブログで取り上げましたのでを見てください。 突きのスピードを上げる
楷書 | 行書 | 草書 |
467. [升][ショウ][ます][画数:4画][部首:十]
『堂に升りて室に入らず』
[学校で習う漢字三体字典【小学五年生編】Part158]に「堂に入る」の由来がこの「堂に升りて室に入らず」から出来た言葉と書きました。
その説明として、「堂は表座敷、すなわち客間の事で、奥の間の室には入っていないと言う意味で使われているそうです。
空手道でも、ルールの上で上手になっても、それは表座敷、奥義を極めたとは言わないと言う事を常に心に置いておくべきだと思っています。」と書いています。
なかなか奥座敷に入れないのが、道だと思って、未だに表座敷と玄関を行ったり来たりしています。
楷書 | 行書 | 草書 |
468. [召][ショウ][め-す][画数:5画][部首:口]
『米の飯より思し召し』
ご馳走してくれるのは嬉しいが、その気持ちの方がもっと嬉しい。そんな意味で使われます。
私は、向こう見ずと言うのか、生意気だったのでしょう。人からご馳走される事に、こんな事を言った事があります。
「食事は立ち食いソバでも済ませる事ができます。飯を食わせてやっている、なんて恩義に着せるのは良くないと思います」、そんな意味の事を言いました。
何と無礼な奴だと思われても仕方がありませんが、「飯を食わせてやっている」と言う言葉が気に入らなかったのです。確かに「一宿一飯の仁義」と言う言葉もありますし、恩に着ないといけないのかも知れませんが、どうもしっくり来ません。
食事を誘うなら、一緒の時間を持ちたい人とすれば良いと思います。そこに、貸し借りを考えるなら、それは仕事上の事で十分です。
普通の付き合いでそんな事を考えるのは、友人としての付き合いや、先生と弟子、あるいは先輩と後輩の関係とは言えないと思うのですが。もちろんご馳走になれば、お礼は言います、それが礼儀と言うものですから。
楷書 | 行書 | 草書 |
469. [匠][ショウ][画数:6画][部首:匚]
『意匠登録』
これは特許庁に出願して登録するものです。私も20代の頃に、この意匠登録ではありませんが、実用新案を登録しようとした事がありました。
概ね出来たのですが、ある朝新聞にデカデカと私の考えと同じ物が、出ているではありませんか。確かソニーだったと思います。がっかりしましたが、やはり大企業にはかなわないと思った事がありました。
特許庁であつかっている特許には、この意匠や私が登録しようとした実用新案、特許及び商標に関する登録によって権利を得る仕組みになっています。
特許庁ではありませんが、知的財産として著作権や商号なども知られる所です。
しかし、こんなに周知されている事実なのに、先に登録した者がその権利を所有するのは、物によっては首を傾げる物があります。何でもお金にしようとする人がいますね。
楷書 | 行書 | 草書 |
470. [床][ショウ][とこ][ゆか][画数:7画][部首:广]
『同床異夢』
ホントに不思議なものです、人間の考える事は。同じ環境に居れば、考える事も同じだと思いますが、やはりこれは早計でした。
この言葉のように、どんなに環境が同じでも、立場が同じであっても、違う目的を持ち、違う考えを持つのが人間だと思います。
考えれば、中学生の時は、一年から三年まで同じクラスでした。担当の先生も三年間同じでした。にも拘らず、みんな違う目標を持ち、違う事を考えていたのでしょう。
もちろん生まれた所も、育ったところも違う者達の集まりですから、当たり前と言えば当たり前ですが、何だか不思議な気持ちになります。
不思議と言えば、家族でも同じ夢は見ませんし、きっと目標や目的も違うのでしょう。
楷書 | 行書 | 草書 |