中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。
表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。
ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。
621. [遭][ソウ][あ-う][画数:14画][部首:辵]
『たまに出る子は風に遭う』
この風は、突風や嵐のような風と言う意味らしいです。
この諺は、慣れない事をすると、失敗したり不運な事が起こったりするという譬えです。
あまり慣れない事は、しない方が良いと思いますが、慣れない事もしないと、何もできなくなると思います。
勇気を奮って、何事にも挑戦してみてはどうでしょう。失敗は成功の母ともいいますから。
その内、運が向いてくるかも知れません。
楷書![]() |
行書![]() |
草書![]() |
622. [槽][ソウ][画数:15画][部首:木]
『蝦の鰭槽』
これ、何でしょうね。まず読み方ですが「えびのはたふね」と言うそうです。
そこで辞書の登場です。
「大嘗祭や新嘗祭で、天皇が手を洗う器。土器で、両端にエビの尾に似た取っ手がついている」【出典:デジタル大辞泉 小学館.】。
昨年皇位継承があり、色々な行事が行われた一つに、大嘗祭の儀がありました。多分その時にこの『蝦の鰭槽』も使われたのかも知れません。
楷書![]() |
行書![]() |
草書![]() |
623. [踪][ソウ][画数:15画][部首:足]
『無影無踪』
影も形も無い、とは言いますが、影も足跡も無いと言うのですね、この言葉は。
事件もののテレビドラマでも、足跡は有力な手掛かりになる事がしばしばあります。影はともかく、足跡を残さないでのであれば、本当にどこに行ってしまったのか、見当もつきません。
あまり普通の時に使うと、大げさな気がします。やはり遁走した人の事を言うとか、行方不明の人に対して使う方が合っているような気がします。単に私の印象ですが。
楷書![]() |
行書![]() |
草書![]() |
624. [燥][ソウ][画数:17画][部首:火]
『憤懣焦燥』
人生の中で一度や二度は、こんな遣る方ない事があると思います。そんな時に使う言葉としては、憤懣遣る方ない、でしょうか。
この言葉はそれにも増して、苛立ち焦る気持ちが抑えきれない時にピッタリです。
ピッタリと言っても、あまりこんな気持ちになりたくありません。
楷書![]() |
行書![]() |
草書![]() |
625. [霜][ソウ][しも][画数:17画][部首:雨]
『秋霜烈日』
検事のバッチがこの秋霜烈日を表わしていると、テレビドラマで言っていました。
秋霜烈日がこのバッチの意味として一般的になっていますが、実は「この記章の原型を作成した担当者によると、記章はあくまで平等と公平の正義を追求する検察官にふさわしい均衡と調和に満ちた抽象的なものとしてデザインされており、秋霜烈日を表しているというのは後付けのものであるとしている。」【出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』.】と書かれていました。
後付けであったとしても、今では検察庁の公式見解として、「秋霜烈日」が使われているようです。
「秋の冷たい霜や夏の激しい日差しのような気候の厳しさの意味から刑罰・権威などが極めてきびしく、また厳かであるこのたとえ」【出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』.】とも記載されています。
楷書![]() |
行書![]() |
草書![]() |