中学校で習う漢字三体字典 Part132

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 中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

 表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

 ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。

656. [][タク][画数:8画][部首:手]

落失路たくらくしつろ

 終身雇用と言う制度も徐々に崩壊を余儀なくされて来ているのではないでしょうか。
 昨年、経団連会長中西宏明氏 (日立製作所会長)、あるいはトヨタ自動車社長豊田章男氏が「日本では終身雇用制度が維持できない段階に来ている」「雇用体制の変革が必要」との旨の発言がありました。
 そんな時代ですから、この言葉のように例え一つの会社で地位を失っても、落胆する必要は無いと思います。
 また次の会社で頭角を現わせば良いのではないでしょうか。

楷書 行書 草書

657. [][タク][画数:10画][部首:言]

孤寄命たくこきめい

 もし自分がトップであれば、この四字熟語のような大切な任務を任す事ができる人がいるとしたら、きっと重要なポストに抜擢すると思います。
 この言葉には、国の重要な仕事を任せられる人の事も言うと思うのですが、なかなかいないものですね。
 いわゆるシンクタンクと言うのでしょうか。台湾のIQ180の女性の事がニュースで取り上げられていました。その女性は38歳の天才、オードリー・タン氏。こんな人が日本にも欲しいですね。

楷書 行書 草書

658. [][タク][画数:17画][部首:水]

濯纓たくえいたくそく

 「水が綺麗なら冠の紐を洗い、水が汚れていれば足を洗うという意味から」【出典:四字熟語辞典ONLINE.】とその語源が書かれています。
 この語源から何故、「世の中の流れに合わせて身の振り方を変えること。または、善い行いをすれば尊ばれ、悪い行いをすれば蔑まれるということのたとえ。または、世俗を超越すること。」【出典:四字熟語辞典ONLINE.】と言う矛盾と思える解釈になったのでしょう。
 一つ目の意味は、処世術と思います。または、の次に書かれてあるのは、因果応報でしょう。そして最後が世俗を超越とあります。この世俗を超越する事と、他の意味に繋がりを感じません。要するに私にはこの解釈には同意できないと言う事です。
 もし、この語源から格言を探すとするならば、「郷に入れば郷に従う」「臨機応変」などではないでしょうか。
 しかし、その場その場に合わせるとしても、処世術のように諂うのではなく、良い意味でその環境に自分を合わせる。あるいは、環境にあった方法で対処するのが良いと思っています。

楷書 行書 草書

659. [][ダク][画数:15画][部首:言]

『千人の諾諾は一士の諤諤に如かず』

 「諾諾」は、唯々諾々と同じで、人の言いなりになる事だと思います。そして「諤諤」は、侃侃諤諤の諤諤です。その意味は、遠慮せずに自分の正しいと思う事を述べる事でしょう。
 この言葉は、YESマンが千人いるより、自分の意見を言える一人の人の方が役立つと言う意味に捉えられているのだと思います。
 しかし、時代が自己主張できる時代になって来ました。この諺にも、すこし修正が必要なのかも知れません。
 「千人の諾諾
賢者一士の諤諤に如かず」と。

楷書 行書 草書

660. [][ダク][にご-る][にご-す][画数:16画][部首:水]

『清併せ呑む』

 この言葉を知ったのは社会に出てからでした。初めの印象は、拒否。
 どちらかと言うと、黒い物は黒、白い物は白、そんな性格だったと思います。
 今でも、そんな感情が見え隠れする事もあります。良い物は良い、悪い物は悪い。是々非々と言うと聞こえは良いのですが、そんな評価を受けた事もあります。
 しかし、最近はその判断に疑問を持つようになりました。と、言うのは、良い物は良い、と判断している、あるいは、悪い物は悪い、と判断しているのは、何を隠そう自分だと言う事に気が付いたのです。気が付くのが遅すぎますが。

楷書 行書 草書
覚 書

 現在中学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いていますが、初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

 そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

 今回は、中学校三年間で習う文字の656.~660.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【拓】手部(しゅぶ)・て・てへん
  2. 【託】言部(げんぶ)・ことば・ゲン・ごんべん
  3. 【濯】水部(すいぶ)・みず・さんずい・したみず
  4. 【諾】言部(げんぶ)・ことば・ゲン・ごんべん
  5. 【濁】水部(すいぶ)・みず・さんずい・したみず

 ・・・・つづく。

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