中学校で習う漢字三体字典 Part140

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 中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

 表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

 ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。

696. [][チョウ][なが-める][画数:11画][部首:目]

月雪花つきゆきはなは一度にながめられぬ』

 「月の出る晩に雪は降らないし、雪が降ると花は隠れて見えないし、花の咲く昼間に月は出ないということから。」【出典:ことわざ辞典ONLINE.】
 素直に同意しても良いのですが、天邪鬼ぶりを発揮しましょう。
 確かに、雪が降ると言う事は、雪雲が無ければ雪は降らないでしょう。ですから、初めの一節は概ね正解と言う事にしましょう。しかし、雪が降っても隠れない花は幾つもあると思います。もちろん豪雪で全てが埋まってしまう程降れば別ですが。
 何より、花は昼間に咲くとは限りません。カラスウリ(烏瓜)、庭ではオシロイバナやキダチチョウセンアサガオその他色々あるようです。
 この意味はそんな意味では無いですね。雪月花せつげつかと言えば自然の美しい景物を現わしていますから、それを一度に見る事は出来ない、良い事ばかりが揃う事は無いと言う事でしょう。

楷書 行書 草書

697. [][チョウ][つ-る][画数:11画][部首:金]

『提灯にり鐘』

 よく聞いた言葉ですが、現在でも使うのですかね。ちょっと古臭い気持ちもします。
 母などがよく言っていましたから、やはり大正時代か昭和の始めに使われていたのかも知れません。いやもっと前から使われていたのかも。
 意味は釣合の取れない意味で使われたと思います。
 何かを比較する時に、雲泥の差とか、月とスッポンとも言いますね。

楷書 行書 草書

698. [][チョウ][は-る][画数:12画][部首:貝]

絵』

 貼り絵と言えば、山下清。何度かテレビの番組で見た事があります。天才画家としてあまりにも有名な人でした。
 ただ、私は芸術と言うものの理解が薄く、この貼り絵も、なぜ、和紙をわざわざちぎって貼るのか、意味が分かりません。
 作品を眺めても、と言っても実物を見た事は無いのですが、テレビで観るか、あるいはインターネットを通してしか見ていません。
 感想は、これだけ緻密に表現するのであれば、絵の具を使って書いても同じような気がします、そんな事を言うと美術評論家からクレームがきそうですね。

楷書 行書 草書

699. [][チョウ][こ-える][こ-す][画数:12画][部首:走]

『太山を挟んで北海をゆ』

 すごい発想ですね。昔の中国には、そんな発想の仕方があったのでしょう。「白髪三千丈」もそうですが、この言葉はもっと壮大です。
 北海の事は渤海と言う事なのでしょうが、
この言葉からは、海域なのか国の名なのか、どちらにしても、ここでは、泰山を小脇に抱えて、渤海を飛び越えるのですから、ウルトラマンやキングコングでも出来そうにありません。
 こんな言葉を引用して、人間には出来るはずもない事をたとえるのでしょうか。
 中国にはこんな表現の仕方がある事は、覚えておいた方が良いと思います。
 ちなみに、大阪生まれの私は、すこし大袈裟に言うきらいがあるのかも知れません。関東生まれの妻に、そんな言われ方を時々されます。

楷書 行書 草書

700. [][チョウ][は-ねる][と-ぶ][画数:13画][部首:足]

ぶ前に見よ』

 「転ばぬ先の杖」とは言いますが、意味は同じでしょうが、少し意味合いが違うように思います。
 ただ、「石橋を叩いて渡る」ような念の入れ方でもなさそうです。
 普通に考えれば、跳ぶ対象を確認しなさい。そんな意味だと思います。
 概ね人は、よほど切羽詰まっていなければ、確認しないで跳ぶ事もないと思います。でなければ、脳の構造上跳べませんよね。
 瞬間的にどれだけの高さで、どれだけの距離を跳べば良いかを判断できるように出来ているのが、人間の脳です。うまく出来てますね。
 この戒めは跳ぶだけの事でもなさそうです。あえて跳ぶ、と言っていますが、言葉を変えると人生訓にもなります。例えば「取り掛かる前に」とか、「見よ」を「準備を整えよ」などと。

楷書 行書 草書
覚 書

 現在中学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いていますが、初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

 そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

 今回は、中学校三年間で習う文字の696.~700.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【眺】目部(もくぶ)・め・めへん・よこめ
  2. 【釣】金部(きんぶ)・かね・かねへん
  3. 【貼】貝部(ばいぶ)・かい・かいへん・こがい
  4. 【超】走部(そうぶ)・はしる・そうにょう
  5. 【跳】足部(そくぶ)・あし・あしへん

 ・・・・つづく。

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