中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。
表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。
ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。
706. [勅][チョク][画数:9画][部首:力]
『勅撰和歌集』
これは、和歌の歴史と言っても過言ではないと思います。それを歴代の天皇や上皇が命令して編纂したのですから、すごい文化を遺したものだと思います。
その和歌集は21の歌集で出来ています。古今和歌集(905年)から新続古今和歌集(1439年)までの534年もの間に編纂されたものです。
その全ては、「 1.古今和歌集 2.後撰和歌集 3.拾遺和歌集 4.後拾遺和歌集 5.金葉和歌集 6.詞花和歌集 7.千載和歌集 8.新古今和歌集 9.新勅撰和歌集 10.続後撰和歌集 11.続古今和歌集 12.続拾遺和歌集 13.新後撰和歌集 14.玉葉和歌集 15.続千載和歌集 16.続後拾遺和歌集 17.風雅和歌集 18.新千載和歌集 19.新拾遺和歌集 20.新後拾遺和歌集 21.新続古今和歌集 」の21の歌集ですが、この他にも南朝で編纂された『新葉和歌集』は準勅撰集として遺されています。
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707. [捗][チョク][画数:10画][部首:手]
『進捗』
仕事の進捗状態であるとか、工事の進捗状態と言われる事があります。
この進捗は、物事がはかどる事ですが、この進み具合、出来上がるまでの進み具合を言う時に使います。
よく似た言葉に進展がありますが、これは、進捗の場合と進行するのは同じですが、進捗の場合は計画通りに事が運ぶ事を言います。しかし、進展の場合は、どこかで計画とは違う方向に進む場合に使います。それも発展ですから新しい境地、あるいは違った局面、または新たな方面へと進む場合に使うと考えています。
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708. [沈][チン][しず-む][しず-める][画数:7画][部首:水]
『沈思凝想』
よく似た言葉に「沈思黙考」がありますが、二つの違いは、黙って考えるか、他に気持ちを移さず集中して考えるかの違いですが、自分に合った方法で熟考すれば良いと思います。
ちなみに私などは、口数の多い方ですから、なかなか集中できないと思いますので、「沈思黙考」の方が合っているかも知れません。
今年の始めに「黙々」と書いて額に飾りました。
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709. [珍][チン][めずら-しい][画数:9画][部首:玉]
『珍紛漢紛』
「ちんぷんかんぷん」と言う漢字がありました。他にも色々な漢字があるようです。例えば珍糞漢糞もその一つです。
江戸時代に、庶民の間から広がったという説や他にも中国語の説などもありますが、どちらにしても、「珍紛漢紛」です。
もともと「ちんぷんかん」と言われていたのを「ぷん」を重ねてリズミカルにしたと言いますから、やはり流行り言葉のような気がします。
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710. [朕][チン][画数:10画][部首:月]
『朕は国家なり』
この言葉は、フランス国王ルイ 14世が宣言したといわれています。絶対主義王制を象徴する言葉として知られています。
本当にそう思っていたのでしょうか。私のような現在の教育を受けた庶民からは想像も出来ません。
しかし、現在でも自分が国家と思っている人がリーダーの国も、あるいは日本の中にもいるかも知れません。
特に会社の創業者や各種団体の長などの中には、その組織を、意のままに動かせると思っている人が、少なからず見受けられます。
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