中学校で習う漢字三体字典 Part145

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 中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

 表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

 ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。

721. [][テイ][画数:7画][部首:廴]

『法闘争』

 「労働運動や政治運動に関する係争が裁判に持ち込まれたとき、被告やそれを支持する労働組合、政党などが裁判を通じて使用者や政府の不当を主張し、広く一般の支持を獲得しようとする活動。」【出典:精選版 日本国語大辞典 小学館.】と言う解説がある一方、「法廷を舞台として自己の主張や行為の正当性、権力や使用者の不当性などを大衆に訴える闘争。」【出典:大辞林第三版 三省堂.】と一般的な裁判を示唆するような解説もあります。
 印象的には少し一般的な裁判とは違うような気持ちがします。どちらかと言うと、法律の解釈により、どちらにも取れる場合に争われるような気がしていました。

楷書 行書 草書

722. [][テイ][画数:8画][部首:手]

家書万金にかしょばんきんにあたる

 私の若い頃には電話がすでにありましたが、個人的に現在のように自由に使えなかったと思います。
 家庭にあるか、あるいは赤電話を使うかですが、だれが出るかは分かりません。その点今は便利になったと思います。
 この諺のように、他に通信手段がない時代に、旅先で家族から手紙が届いたら、きっと嬉しいと思います。しかし、万金に匹敵するかどうかは疑問です。その時の事情によるでしょうね。

楷書 行書 草書

723. [][テイ][画数:8画][部首:邑]

『グラバー

 確か高校の修学旅行で言ったような記憶があります。もう半世紀以上昔の事ですから明確に覚えている分けではありません。友人3人とグラバー邸の近くの坂で撮った写真がありますから、そうだと思います。
 その時は、あまり興味も無かったグラバー邸ですが、歴史的には非常に重要な場所だったのですね。
 ただ、グラバー邸には隠し部屋があり、坂本龍馬や幕末の志士たちをかくまったと言う話がありました。大河ドラマ「龍馬伝」にもそんな場面があったように思います。
 確かに、トーマス・ブレーク・グラバーと言うイギリスの商人は、日本が開国をして西洋の文化を取り入れた時に重要な役割を果たしたようです。
 しかし、この隠し部屋の件は、どうも間違いらしいです。隠し部屋とは違うかも知れませんが、この部分が増築されたのが明治10年以降と言いますから、なぜそんな話が広まったのでしょう。

楷書 行書 草書

724. [][テイ][画数:9画][部首:亠]

鶴唳かていかくれい

 「中国の東晋の時代の陸機は、讒言ざんげんによって処刑される寸前に、故郷である華亭で鶴の鳴き声を聞く楽しみを思い出して嘆いたという故事から。」とその由来が書かれていますが、なぜ、「栄華を極めた昔のことを懐かしみ、衰退した現状を嘆くこと。」【出典:四字熟語辞典ONLINE.】にまで話が変わったのでしょうか。そちらの方が疑問です。
 ちなみに、「讒言ざんげん」と言うのは、「他人を陥れようとして、事実をまげ、いつわって悪しざまに告げ口をすること。」【出典:大辞林第三版 三省堂.】と言う事ですから、無実の罪と言う事でしょう。
 衰退したと言うより、苦々しい気持ちで嘆くなら解りますが。

楷書 行書 草書

725. [][テイ][画数:9画][部首:貝]

『不義不

 この言葉を見て、最初に思うのは、女性の不倫でした。それは不義密通と言うのですね。
 この四字熟語は、「信念がなく、人としての道理から外れていること。」【出典:四字熟語辞典ONLINE.】。
 と言う事で、何も男女の関係だけでもなさそうです。

楷書 行書 草書
覚 書

 現在中学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いていますが、初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

 そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

 今回は、中学校三年間で習う文字の721.~725.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【廷】廴部(いんぶ)・えんにょう・えんにゅう・いんにょう
  2. 【抵】手部(しゅぶ)・て・てへん
  3. 【邸】邑部(ゆうぶ)・むら・おおざと
  4. 【亭】亠部(とうぶ)・けいさんかんむり・なべぶた・けさんかんむり
  5. 【貞】貝部(ばいぶ)・かい・かいへん・こがい

 ・・・・つづく。

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