中学校で習う漢字三体字典 Part180

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 中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

 表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

 ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。

896. [][フク][ふ-せる][ふ-す][画数:6画][部首:人]

怨望隠えんぼういんぷく

 この四字熟語はあまり良い意味では使わないようです。表面と考えている事にギャップがあり、面従腹背のような意味と思えます。
 しかし、面従腹背のようにあからさまに、諂うのではなく、ただ耐えているような印象に思えます。
 ですから、誰にでもあるのではないかと思うのです。世の中には、服従や諂い、あるいはおべっかとは違って、面と向かって言って良い事と悪い事はあると思います。やはりTPOを考えて口に出さなければ、ただの非礼に終わります。
 ですから、腹の内に納める事も一つの礼儀であり、社交の一つかと思えます。

楷書 行書 草書

897. [][フク][はば][画数:12画][部首:巾]

『辺を飾る』

 世の中には外見に捉われて、内面の伴わない輩が多いのも事実でしょう。
 身に余る贅沢は反って反感を買うか、あるいは、馬鹿にされる事もあると思います。
 自分の収入にあったオシャレが、自分に合っているとしたら、それは人から好感を持たれるかも知れません。
 もし、外見に捉われないで、沢庵和尚や一休宗純、あるいは種田山頭火のような生き方が出来る人は、世の中を探しても稀だと思います。
 凡人は凡人らしく、ある程度の礼儀を弁えた身づくろいは、必要だと思っています。
 私は個人的には、清潔だと思っています。

楷書 行書 草書

898. [][フク][おお-う][くつがえ-す][くつがえ-る][画数:18画][部首:襾]

『手を翻せば雲となり、手をせば雨となる』

 この諺は「翻手作雲覆手雨 紛紛軽薄何須数 君不見管鮑貧時交 此道今人棄如土」と言う漢詩の一節から取ったものですが、作者は有名な中国の詩人、杜甫です。
 なぜ、杜甫が手の裏表と雲、あるいは雨を譬えに使ったかは私には知る事が出来ません。多分、簡単に覆せるからでしょう。
 しかし、この詩で杜甫が言いたい事は、いわゆる管鮑の交わりで有名な人の付き合い方を例に上げて、そんな感覚を土くれのように捨ててしまった。と現状の人との交わりを嘆いているのだと思います。
 その時の杜甫が科挙に落第し、任官の口を求めていた頃の不満や世の中に対する愚痴だと思いますが、今から1268年も前の事ですから、今も昔も変わらないのですね。

楷書 行書 草書

899. [][フツ][はら-う][画数:5画][部首:手]

『降りかかる火の粉はわねばならぬ』

 村田英雄さんの歌、柔道一代の文句に「いかに正義の道とは言えど、身に降る火の粉は払わにゃらなぬ」と言うのがありました。
 私もよく歌ったものです。
 しかし、火の粉がかからないように、生きる事も学んだような気がしています。
 世の中には場所によっては、常に火の粉が舞っている所もあります。なぜか、そんな場所に引き寄せられる時期があったように思います。
 しかし、そんな生活をしていたら、命が幾つあっても足りません。できれば、そんな場所に引き寄せられないようにしましょう。決して自分の為にもなりませんから。

楷書 行書 草書

900. [][フツ][わ-く][わ-かす][画数:8画][部首:水]

『湯をかして水にする』

 普通はそんな無駄な、骨折り損のくたびれ儲けのような事はしないと思います。
 しかし、今私は、鉄瓶で湯を沸かして、水にしたものをコーヒーメーカーに入れたり、ウーロン茶に入れたりしています。一見無駄なように見えますが、結構それが無駄では無いのです。
 初めは鉄分の不足を補うために始めたのですが、どうも胃に優しくなるようです。
 淹れたコーヒーは、一日二杯飲むと胃に負担がかかったのですが、この鉄瓶で沸かした水を使うと、多分一日五杯は飲んでいると思うのですが、平気です。理由は知りませんが、続けています。

楷書 行書 草書
覚 書

 現在中学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いていますが、初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

 そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

 今回は、中学校三年間で習う文字の896.~900.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【伏】人部(じんぶ)・ひと・にんべん・ひとがしら・ひとやね
  2. 【幅】巾部(きんぶ)・はば・はばへん・きんへん・きんべん
  3. 【覆】襾部(あぶ)・おおいかんむり・にし
  4. 【払】手部(しゅぶ)・て・てへん
  5. 【沸】水部(すいぶ)・みず・さんずい・したみず

 ・・・・つづく。

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