中学校で習う漢字三体字典 Part181

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 中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

 表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

 ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。

901. [][フン][まぎ-れる][まぎ-らす][まぎ-らわす][まぎ-らわしい][画数:10画][部首:糸]

『諸説々』

 この言葉の意味は二つ考えられます。説と言っても所謂仮説ですから、正しい根拠を示す事ができないと思います。ですから、一つの事に対して複数の説が生まれるのも仕方ありません。
 もちろん、その複数の説も基本的な所が同じであれば、意見はまとまる方向に進むと思います。
 しかし、説と言うからには、独自の考えが元になっている場合が多いので、どこまで行っても平行線と同じで交わる事は無いのが普通です。
 まだ、この説が科学者が立てた仮説であれば、聞く事は出来るのでしょうが、この言葉の大半は勝手な考えで主張しているでしょうから、それはまとまらないのが当たり前、人の意見は聞いてから、判断した方が身のためだと思います。
 諸説紛々とした中では、正しい事も分からなくなるようです。

楷書 行書 草書

902. [][フン][画数:12画][部首:雨]

囲気』

 形も無いのに、色々な場面で経験したり、感じたりするのが、この雰囲気です。
 不思議な現象です。人はそのような能力を兼ね備えているのでしょうか。
 ただ、殆どの場合は、自分が造り出した想像の産物だと思います。
 よく雰囲気に呑まれると云われますが、これも自分が緊張した結果によるものだと思います。
 恐怖心も大概の場合は、自分が無い物をあると思ってしまうからで、「幽霊の正体見たり枯れ尾花」と言いますから、まず心を平常に保つように訓練した方が、何事も上手く行くと思います。
 特に空手道のような相手と対峙した時に、相手の雰囲気に呑まれないように、いつもと同じような気持ちになる事が重要だと思います。何事も、気後れした時点でほぼ勝敗は決している場合が多いと思います。

楷書 行書 草書

903. [][フン][ふ-く][画数:15画][部首:口]

火山の上で踊る』

 こんな事をする人が居るんですかね。まあ、例えだと思いますが、危険な事も意に介さず、好き放題していると言った意味でしょう。
 確かに、少し立場を変えて見ると、とんでもない事をしている場合もあります。知らぬが仏、という事ですね。
 危険とは言えないまでも、組織にいると、見ているつもりでも、一旦組織からでて、その様子を見ると直さないといけない事が良く見えます。
 やはり、恋は盲目と言いますから、その場にいると色眼鏡で見るのかも知れません。俯瞰できる目を養いたいものです。

楷書 行書 草書

904. [][フン][画数:15画][部首:土]

墓之地』

 先祖伝来の墓地がある所、あるいは生まれ育った故郷の事を言います。
 最近は墓地も少なくなって、墓じまいをする人達も多いと聞きます。
 墓地と言うより、ビルの中に納骨堂がある場合もあります。日本の限られた土地からすると当然の事かも分かりません。
 室尾犀星の詩に、「ふるさとは遠くにありて思ふもの そして悲しくうたふもの」で始まる詩もあるように、故郷への郷愁も人それぞれだと思います。
 ただ、故郷を懐かしく、良い思い出のある人は、幸せなのかも知れません。

楷書 行書 草書

905. [][フン][いきどお-る][画数:15画][部首:心]

『悔悟発』

 失敗は成功の基とも、母とも言われます。この言葉は、その失敗をバネに、あるいはエネルギーにして飛躍を試みる考えでしょう。
 世の中には成功体験に胡坐をかいて、進歩が止まっている人も居ますが、失敗を後悔し、その後悔から次のステップに踏み出す人の思いは、次の成功を自らの手で呼ぶような力になってくれると思います。
 宮本武蔵が独行道の中に書いている「我事尓於ゐて後悔を勢寸われことにおいてこうかいをせず」。も、失敗を引きずってしまわない為の戒めではありますが、人間が生きていて、失敗をしないという事は、まず考えられません。
 ある意味、人間は失敗をする動物と言えるかも知れません。であれば、失敗を糧に飛躍する事も、失敗をストレスに変えない事も、どちらも必要な事ではないでしょうか。

楷書 行書 草書
覚 書

 現在中学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いていますが、初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

 そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

 今回は、中学校三年間で習う文字の901.~905.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【紛】糸部(べきぶ)・いと・いとへん
  2. 【雰】雨部(うぶ)・あめ・あめかんむり
  3. 【噴】口部(こうぶ)・くち・くちへん
  4. 【墳】土部(どぶ)・つち・つちへん
  5. 【憤】心部(しんぶ)・こころ・りっしんべん・したごころ

 ・・・・つづく。

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