中学校で習う漢字三体字典 Part182

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 中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

 表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

 ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。

906. [][ヘイ][画数:5画][部首:一]

丁に付す』

 これは、十干じっかんを知らないと、皆目分からない言葉ですね。
 ここで言われている「丙」とは、甲乙丙丁とよく使われる分類の為の漢字ですが、この甲乙丙丁は、甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸と十の干支えとを表しています。
 十二支とは違いますが、十干と言われるものです。
 例えば今年は、ネズミ年ですが、干支は「子」と書きますね。
 で、今年は庚子かのえねと言ってるようです。丙午ひのえうまはよく聞きます。
 話が飛んでますね。この「丙」も「丁」も十干では火を表します。そして「丙」は火の兄、「丁」は火の弟と言うらしいです。
 意味は、火の中に投げ入れる事ですが、普通は秘密文書などを焼いてしまう事らしいです。
 そんな事、人生の中でありましたか。誤ってデータを消してしまった事は、何度もありましたが。

楷書 行書 草書

907. [][ヘイ][あわ-せる][画数:8画][部首:人]

『倍日行』

 読んで字の如く、一日で倍の行程を進むのですね。
 昼も無く夜も無く、そんな日もありました。朝の7時までかかって出来上がった物を、8時までに届けた事も、何度もありました。
 印刷業の下請けの下請け。和文タイプライターで版下を打っていた事があると、前に書いたことがありましたが、そんな時は昼夜関係なく働いたものです。
 若いから出来たのでしょう。今なら直ぐに音を上げていたでしょうね。

楷書 行書 草書

908. [][ヘイ][がら][え][画数:9画][部首:木]

『藪医者の手話』

 弱い犬程良く吠えると言いますから、人間の場合は、自慢話を良くする人ほど、実力がないと言う事だと、この諺は言っています。
 しかし、武道を身に付けた人は、このような人を侮ると思いますか。いや、もし侮ったとしたら、それは武道家とは言いません。

 良く吠える、人間の場合には、手柄話をいつもしている人だけではなく、横暴、威圧的、逆に消極的、低姿勢の人でも、弱いとは考えてはならないと思っています。
 相手を高く評価しても良くありませんし、かと言って表面上の仕草や、このような手柄話をよくする人でも、決めつけは最大の敵と思っています。
 何度か、人を見くびってかかり、痛い目に遭った事がありました。それからは、百獣の王と言われるライオンでさえ、ウサギを捕る時にも全力を尽くすと言われるように、相手によって分け隔てする事もなくなりました。
 ただ、自分の行いとしては、例え自慢したい話であっても、言わない方が良いと思います。

楷書 行書 草書

909. [][ヘイ][画数:12画][部首:土]

木七竹八十郎きしちたけはちへいじゅうろう

 何だか人の名前のようですが、違います。思いつくのは、「ひとよひとよにひとみごろ」「いいくにつくろう鎌倉幕府」「いやろっぱ」などなど、語呂合わせで覚えた記憶が蘇ります。
 この「木七竹八塀十郎」は、「木を切るには七月、竹を切るには八月、土塀を塗るのは十月が適しているということ。」【出典:ことわざ辞典ONLINE.】に説明がありました。何れも陰暦の月の事です。
 昔からこんな覚え方があったのですね。
 ただ、歴史は研究が進み、教科書も随分昔覚えたものとは違ってきました。
 例えば、今あげた「いいくにつくろう鎌倉幕府」も、私が知っているのは、1192年に鎌倉幕府が出来た、と覚えたのですが、今の教科書では1185年に鎌倉幕府が出来たと変えられています。今では「いい箱(1185)作ろう鎌倉幕府」と覚えるらしいです。

楷書 行書 草書

910. [][ヘイ][画数:15画][部首:巾]

『御担ぎ』

 げんかつぎ、はよく使いますが、同じような意味でこの「御幣担ぎ」は使われるのですね。聞いたことがあるような無いような。
 これが、御幣です。神事の時に担いで不吉なことを払うと云われています
 しかし、迷信や縁起もあまり気にし過ぎると本末転倒になってしまうと思います。
 何かをやろうとした時、ちょっと踏みとどまって考えた方が良い、そんな風に考えて見たらどうでしょうか。

楷書 行書 草書
覚 書

 現在中学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いていますが、初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

 そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

 今回は、中学校三年間で習う文字の906.~910.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【丙】一部(いちぶ)・イチ
  2. 【併】人部(じんぶ)・ひと・にんべん・ひとがしら・ひとやね
  3. 【柄】木部(もくぶ)・き・きへん
  4. 【塀】土部(どぶ)・つち・つちへん
  5. 【幣】巾部(きんぶ)・はば・はばへん・きんへん・きんべん

 ・・・・つづく。

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