文武両道のために・・・・『徒然草』を読んで見る。【57】

 今日の一文字は『話』です。今日読んで見ようと思う、『徒然草 第五十六段』を読んで見て、感じた文字です。

原文 現代文を見る 話し方

 
 今日は、国民的なアイドル安室奈美恵さんが引退される日です。

 私が彼女を始めて見たのは、テレビですが、海岸で数人の子供たちに交じって、空手の稽古をしているのが記憶にあります。

 当時中学3年生だったようですが、私の記憶では、小学生のように思っていました。

 なぜ記憶に残っているかと言いますと、間違いなく上手かったからです。現在のアイドルになるとも、思ってなかったです。沖縄アクターズスクール内で結成したスーパーモンキーズのメンバーと沖縄小林流妙武館の道場に通っていたらしいのですが、私が見たのもそのテレビだったのでしょう。

 その中でも、群を抜いて上手かったと思います。これでも一応専門家ですから、そのまま空手をやっていても、一流の選手になっていたでしょう。

 でも、空手をやっていても、こんなに人気者にはならなかったでしょうし、経済的にも恵まれなかったと、自信をもって言えます。

 良かったですね、芸能界で成功して。
 
 さぁ、今日も一日元気で過ごしましょう。

 
徒然草 第五十六段 〔原文〕

 久しく隔たりて逢ひたる人の、わが方にありつる事、數々に殘りなく語り續くるこそあいなけれ。隔てなく馴れぬる人も、程経て見るは、恥しからぬかは。次ざまの人は、あからさまに立ち出でても、今日ありつる事とて、息もつぎあへず語り興ずるぞかし。よき人の物語するは、人あまたあれど、一人に向きて言ふを、自ら人も聽くにこそあれ。よからぬ人は、誰ともなく、數多あまたの中にうち出でて、見る事のやうに語りなせば、皆同じく笑ひのゝしる、いとらうがはし。をかしき事をいひてもいたく興ぜぬと、興なき事をいひてもよく笑ふにぞ、品のほどはかられぬべき。

 人の見ざまのよしあし、才ある人はその事など定めあへるに、おのが身にひきかけていひ出でたる、いとわびし。

 

 

『現代文』

 まず、我流で現代文にしてみましょう。

 『久しぶりにあった人が、自分自身にあった事を、全て語り続ける事は不快なものだ。打ち解け慣れ親しんだ人であったとしても、少し会わないと気が引けるものだ。

 二流の人は、ちょっと出かけても、今日あった事を、息もつかさず喋り面白がる。

 立派な人が話す時は、大勢の人がいても、一人に話しかける、この話を傍でじっと聞けるものである。
 ものの道理が分からない人は、誰にいうでもなく沢山の人に、見てきたように語り出すので、皆が同じように大騒ぎになり、非常にやかましい。

 面白い事を言っても、面白がらない人と、面白くない事を言っても、よく笑う人では、その人の品性を推し測る事ができる。

 人の見た目の良し悪しを、学識ある人がその事を議論する時に、自らを引き合いに話をするのは、興ざめする。 』

 

 

 

『話し方』

〔話し上手・聞き上手〕

 人によって感じ方は違うのですね。私はたまに会った人が、自分の近況を得意げであろうが、べらべらであろうが、絶え間なく話してくれるのは、好感が持てます。もちろん、見ず知らずの人が、同じようにしゃべり続けるとしたら、ただのおしゃべりの人だなぁ、と思いますが。

 たまに会ったのだから、積もる話もあるでしょう。そんな友人を大切に思います。

 その人が、話し上手であれば、面白く聞く事が出来ますし、話し下手な人であったとしても、離れていた距離を一気に詰めてくれるように思います。

 ここに書かれてあるような、遠慮など無用だと思います。

 ただし、離れ離れになった理由によると思います。過去には友達、あるいは親友と呼べる人であったとしても、喧嘩別れや、気まずくなって疎遠になった人の場合は、やはり相手の気持ちを察する事が必要だと思います。

 自分はすっかり前の事は、ノーサイドの気持ちであっても、相手は違うかも知れません。ですから、相手の気持ちを探ると言うと語弊がありますが、すこし、遠慮しながら関係を修復する必要があると思います。

 それを無視して、自分の言いたい事だけ、べらべら喋っていると、関係を修復するどころか、悪化させる事になるかも知れません。

 話し上手と言うのは、結局は聞き上手な人の事を言うのだと思います。

 私は、結論から言いますと、聞き下手です。では、話したい方かと言うと、話しをしたい方でもありません。

 話をすると言うのは、結構難しいと思っています。相手の気持ちを探りながら、気を逸らさずに、そして気を悪くさせないように、話しを進めていくのですから、それは、もう大変な気を使う事になります。

 ところが、なぜ、聞き下手かと言いますと、相手の喋ってるのを遮って、話しをする事があるからです。

 何も相手の言葉尻をとらえて、反論するのではなく、相手が言いたい事のおおよその見当がついてしまい、最後まで聞いていられないのです。

 この見当がついてしまい、と言うのが曲者で、自分で結論を作ってしまうだけで、相手が言いたい事とは違うかも知れません。勝手な判断になります。

 これは、今からおよそ40年程前に、澤部滋先生(空手界の重鎮、日本空手道修武会会長)が、社長をされていた時に、私に言われた言葉です。「人の話は、最後まで聞いてやれ」でした。以後40年間座右の銘の一つにしてはいますが、未だに身に付いていません。

 では、話し上手かと言うと、人の前で話をする機会は何度も経験しているのですが、ちっとも、上手くなりません。近頃は、そんな機会は、極力避けるようにしています。

 もう一つの理由は、億劫になって来たのかも知れません。歳のせいでしょう。

〔講談師見てきたような嘘を言う〕

 立派な人かどうか分かりませんが、有名な人の講演を何度か聞く機会がありましたが、残念ながら、心に響く話をされた、と言う記憶がありません。

 多分に私の問題ですが、先述した 最後まで話を聞かないのとは、逆に講演などの場合は、すんなり頭に入る論理で展開された話だと、理解しやすいのですが、その話の中に矛盾を感じたり、誇張された話の場合、ツッコミを入れたくなります。こうなると、 最後まで話を聞けなくなります。

 そして、その講演の話を聞かないで、考え込んだりします。すると、考えている間、講演者は待ってくれませんので、話しがどんどん進みます。

 内容的にツッコミを入れるだけではなく、辞書が無ければ聞けないような、難しい言葉を使われると、私のような不勉強の者は、ついて行けません。

 すると、いつの間にか、話の内容が分からなくなるのです。

 心に響く余裕もありません。

 「見る事のやうに語りなせば」と原文にありますが、講談師が見てきたように臨場感のある話し方をしなければ、人は聞き入る事もないでしょう。
 
 講談であれ、落語であれ、漫才や漫談、あるいは、浪曲であっても、話の中に人を引き入れてこその芸だと思っています。
 初めから作り話と分かっていながら、人は笑い楽しみ、そして時には涙を誘います。

 多分、兼好法師の言う、「見る事のやうに語りなせば」と言った意味と、私の解釈が違うのだと思いますが、想像するに、聞いている人に伝えようと思う事に欠けていて、自分勝手に喋っているとしたら、周りの人も口々に喋り出して只々喧しくなるとは思います。

〔どちらが品性があるのか〕

 「をかしき事をいひてもいたく興ぜぬと、興なき事をいひてもよく笑ふにぞ、品のほどはかられぬべき。」と原文に書かれてあり、私は「面白い事を言っても、面白がらない人と、面白くない事を言っても、よく笑う人では、その人の品性を推し測る事ができる。」と現代文にしましたが、現代文にしたのは良いのですが、私自身が納得いった解釈が出来ていません。

 私が考えるとすれば、面白い事を話題にしている時に、仏頂面とまではいかないまでも、笑う事もしない人は、社会性や協調性に欠けると思います。

 だからと言って、面白くもない話に、相手を気遣ってか、忖度なのか、愛想笑いなのか、判断できませんが、これも人間性を疑われます。

 ただ、「箸が転んでもおかしい年頃」と言うのもありますので、これは、可愛いものです。こちらまで、引き込まれて笑ってしまう事もあります。

 いずれにしても、品性の問題なのか、と思いました。

〔自慢話〕

 まず、どういう事? と思える文章です。「人の見た目の良し悪しを、学識ある人がその事を議論する時」と書いてありますが、「人の見た目」と言うのは、容姿の事でしょう。美醜を議論するのでしょ?

 学のある人が興味を持つでしょうか。そんな人が興味を持ち評価したくなるのは、表面的な事より、中身に対して評価すると思うのですが、違うのでしょうか。

 気を取り直して、この文章のように受け取って、例えば美醜を議論するとして、自分自身を引き合いに出すとしたら、どういう出し方なのでしょうか。

 大阪で生まれた私としては、自虐的に自分の醜を引き合いに出す事で、美しさを強調するような主張の仕方しか、思い浮かびません。

 と、自分の事を考えた時に浮かぶ事を書きましたが、女性の大半は、自分が美しいと思っているように感じます。一番美しいとは思わないのでしょうが、そこそこだと。

 女性なら、その気持ちも分からなくもないのですが、男性にも、自分がイケていると思っている人がいます。そんな時は、ちょっと驚くと同時に、ガッカリしてしまいます。

 私は男性ですから、美しい女性は大好きです。しかし、男が惚れるような男がいる事も事実です。

 今は見る影もありませんが、と言うとご本人が「ムッと」されると思いますが、「男の紋章」と言う映画の主人公に高橋英樹さんが出演されたのですが、ビックリするほど格好良かったです。後で知ったのですが、義理の姉の同級生で、一時同じ教室で勉強したそうです。直ぐに引越ししたそうですが。

 話がそれてしまいましたが、これくらいの美男子でも、自分から言うと興ざめしてしまいます。