中学校で習う漢字三体字典 Part97

 中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

 表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

 ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。

481. [紹][ショウ][画数:11画][部首:糸]

『紹介状』

 病院で紹介状を書いてもらって、大学病院などに行く場合があると思います。これ、正式には「診療情報提供書」と言うらしいのです。
 誤解していました。自分の所で解決できないから、よその病院を紹介するのに、紹介状。ここまでは納得できるのですが、これにお金が必要・・・。
 何とも合点が行きませんでした。しかし、これが患者の今まで診療した経過などが書かれた情報であれば、当然お金が必要でしょうね。
 しかし、紹介状が無ければ選定療養費と言う名目でお金を支払わなくてはならない、それも義務化されていると聞きます。
 別に初診料や、初めからの検査費用は、別途かかるようですから、疑問に感じています。

楷書 行書 草書

482. [][ショウ][画数:11画][部首:言]

『壁訴

 何だか笑ってしまう言葉ですね。相手に直接言う事もできずに、陰で一人で愚痴を言っている、そんな光景。
 ただ辞書の意味の中で、当てこすり、もありますから、「壁訴訟」もその人の性格によるのかも知れません。
 できれば、言いたい事があれば、素直に言って見たいですね。まあ、それが出来れば、困ったりしないでしょうし、壁に当たる事もないと思いますが。

楷書 行書 草書

483. [][ショウ][画数:12画][部首:手]

たなごころを反す』

 「手の平を返す」と言う言葉はよく聞くのですが、どうも「掌」と「手の平」は同じ意味で辞書に載っています。「反す」と「返す」に違いがあるようです。
 「手の平を返す」と言うので、ピンと来るのは、裏切られるという事です。私の場合は。
 しかし、ここで言う「掌を反す」と言う意味を調べると、どうも良い意味に使われています。「簡単にできる」そんな意味です。
 要するに、手の平を表から裏側に向けるのは、いとも簡単に出来ますから。

楷書 行書 草書

484. [][ショウ][画数:12画][部首:日]

『液

 液晶と言えばテレビ。しかし、私などはテレビの無い時代に生まれました。
 よくラジオの放送に耳を傾けたものでした。それが白黒テレビが出来、初めはその白黒テレビの上に三色のカバーを乗せてカラーテレビと言っていた時代があり、1960年に本格的にカラーテレビの時代に突入。
 そして2003年からブラウン管に代わり、液晶テレビが登場します。もちろん各家庭には、その頃はまだブラウン管が主流だったと思います。
 今や4K、8Kと言う高画質の液晶も誕生しています。そして特別の眼鏡を掛けなくても立体映像が見られるものも登場しています。
 次はどんな時代になるのでしょう。

楷書 行書 草書

485. [][ショウ][こ-げる][こ-がす][こ-がれる][あせ-る][画数:12画][部首:火]

唇乾舌』

 「口角泡を飛ばす」も同じように口の中が渇くと思いますが、それ以上でしょう。
 どうして唇を焦がして、舌が乾くのでしょうか。どうもその様子がイメージ出来ません。口を開けて寝るだけで、口の中がカラカラに乾くと思います。
 これはたとえ話ですから、唇が焦げて、舌が乾くように悩み苦しむと言いたいのだと思いますが、それでも譬えが悪いと思います。
 もう一つの意味に、激しく言い争う事を譬えている、と言うのですが、これも言葉とはシックリ来ません。
 四字熟語にするならば、もう少し納得できる漢字を選べば良いのにと、外野からのヤジになってしまいました。

楷書 行書 草書
覚 書

 現在中学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いていますが、初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

 そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

 今回は、中学校三年間で習う文字の481.~485.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【紹】糸部(べきぶ)・いと・いとへん
  2. 【訟】言部(げんぶ)・ことば・ゲン・ごんべん
  3. 【掌】手部(しゅぶ)・て・てへん
  4. 【晶】日部(にちぶ)・ひ・にち・ひへん・にちへん
  5. 【焦】火部(かぶ)・ひ・ひへん・れっか・れんが

 ・・・・つづく。