今日の文字は『忘却』です。書体は行書です。今日読んで見ようと思う、『徒然草 第二百二十六段』を読んで見て、感じた文字です。
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忘却
☆『厚労省の組織風土を総務省が指弾 賃金統計不正で報告書』
(共同通信社 2019/03/08 10:35)
「厚生労働省による賃金構造基本統計の不正問題で、背景などを調べた総務省は8日午前、報告書を公表した。長年にわたる不正は「事なかれ主義のまん延」や「順法意識の欠如」という厚労省の組織風土が根底にあると分析。統計の担当部署は問題があっても幹部に情報が集約されず、部下に適切な指示が下りない「機能不全」に陥っていると指弾した。
石田真敏総務相は記者会見で「ガバナンス(組織統治)の問題に対し、論点を整理した。厚労省で再発防止策を講じてもらいたい」と述べた。
賃金構造統計の不正は1月に発覚。厚労省の内部調査では中立性が保てないとして、総務省が事実関係を調べた。」
不正と言うと、悪い事をしようとした悪事のように聞こえるのですが、私は、ここに書かれてある「事なかれ主義のまん延」や「順法意識の欠如」にまでも意識が行っていないと思っています。いわゆる「お役所仕事」と言われるものです。
「お役所仕事」も、一方では、融通の利かない型にはまった事しかしない。と言うような言われ方もしますが、私は役所にいる人の大半は、生活の安定を主軸において働いていると思います。
別にそのこと自体は生き方の範疇ですから、問題ありません。ただ、自分たちの仕事によって、国を動かしてしまう事に問題があると思っています。ですから、「事なかれ主義のまん延」や「順法意識の欠如」のような、まん延や欠如と言った、根本は問題意識もあり、法律を守ると言った意識があるような言葉では、違和感を感じてしまうのです。
ですから、今回の場合は、不正ではなく、間違っていると言う意識もなかったと考えます。これを是正するためには、自分たちの仕事に対する責任の持ち方、影響の深さを、入所当時から叩き込まなければ、きっとまた同じ方向に行ってしまうように思います。
さぁ、今日も一日元気で過ごしましょう。
徒然草 第二百二十六段 〔原文〕
後鳥羽院の御時、信濃前司 行長 稽古の譽ありけるが、樂府の御論議の番に召されて、七徳の舞を二つ忘れたりければ、五徳の冠者と異名をつきにけるを、心憂き事にして、學問をすてて遁世したりけるを、慈鎭和尚、一藝ある者をば下部までも召しおきて、不便にせさせ給ひければ、この信濃入道を扶持し給ひけり。
この行長入道、平家物語を作りて、生佛といひける盲目に教へて語らせけり。さて、山門のことを、殊にゆゝしく書けり。九郎判官の事は委しく知りて書き載せたり。蒲冠者の事は、能く知らざりけるにや、多くの事どもを記しもらせり。武士の事・弓馬のわざは、生佛、東國のものにて、武士に問ひ聞きて書かせけり。かの生佛がうまれつきの聲を、今の琵琶法師は學びたるなり。