文武両道のために・・・・『徒然草』を読んで見る。【213】

 今日の文字は『秋月しゅうげつ』です。書体は草書です。今日読んで見ようと思う、『徒然草 第二百十二段』を読んで見て、感じた文字です。

原文 現代文を見る 秋月

 

☆『【皇太子さま59歳】「国民」繰り返され…象徴天皇の務め、ご覚悟』
(株式会社 産経デジタル 2019/02/23 04:02)

 「59歳の誕生日を23日に迎えるのにあたり、即位前最後の記者会見に臨まれた皇太子さま。2カ月余り後に引き継ぐ次代の「象徴天皇」像について、父親にも連なる伝統の継承とともに、時代に応じた在り方を追い求めたいとする考えを強調された。常に向き合っていく「国民」という言葉を何度も織り交ぜながら、30分超にわたり、その務めへの覚悟を語られた。
—–後略」

 平成の天皇がまだ皇太子殿下だったころ、婚姻の報を聞いたのが、中学生の時だったと記憶しています。その皇太子殿下が天皇陛下に即位され、そして、今年退位されるのですから、時代の流れを感じます。

 この記事にある皇太子殿下が既に還暦前ですから、昭和天皇、平成天皇の次の天皇になられて、日本の国の象徴としてその重責を果たされる事でしょう。

 世情は混乱している最中の、即位になりますが、平穏な時代になってほしいと願います。

 老婆心ながら、この記事の「父親にも連なる伝統の継承」と言う記載の仕方に違和感を感じました。少なくとも「今上天皇にも連なる伝統の継承」と記述すべきではないかと、ふと思いました。
 
 
 さぁ、今日も一日元気で過ごしましょう。

 
徒然草 第二百十二段 〔原文〕

 秋の月は、限りなくめでたきものなり。いつとても月はかくこそあれとて、思ひ分かざらん人は、無下に心うかるべきことなり。

 

『現代文』

『秋の月は、限りなく見事である。いつでも月はこのようなものだと思い、区別がつかない人は、まったくいい加減だ。』

 

 

『秋月』

 ほっといてくれ。と言いたいような言い草に聞こえます。兼好法師は歌人でもありますから、自然の感じ方は私などとは次元が違うのでしょう。

 思ひおく ことぞこの世に 残りける 見ざらむあとの 秋の夜の月
(兼好自撰家集・兼好)

 この和歌も確かに秋の夜の月を詠っていますから、月の中でも取り分けて秋の月を好んだのでしょう。

 私が知っている月に関する唯一の和歌は、百人一首の中の一つです。

 天の原 ふりさけ見れば春日なる 三笠の山に出でし月かも 
(阿倍仲麻呂)

 この阿倍仲麻呂と言う人は、
 「(698~770) 奈良時代の文人・遣唐留学生。姓は安倍とも。中国名、朝衡。717年、渡唐。玄宗に寵遇され、李白・王維らと交友があった。海難のために帰国が果たせず、在唐五十余年、同地に没す。「天の原ふりさけ見れば春日なる三笠の山に出でし月かも」の歌で有名。」
 (出典:大辞林第三版 三省堂.)

 内容は、天の原を遠くに眺めると、春日にある三笠の山に出る月と同じだなあ、と思った。そんな和歌だと思いますが、この人は、この歌を遠い異国で詠んだのでしょう、「在唐五十余年、同地に没す」と辞書にありますから、昔見た月を思い出して感傷的になったと思われます。この説は唐に向かう時に船内から振り返って詠んだという説も見られます。

 それにしても、この歌を日本に持って帰った人がいたのでしょうね。でなければ、百人一首に載る事も無かったと思います。

 ここで言われている秋の月とは、少し趣が違いますが、私はどちらかと言うと、阿倍仲麻呂が詠った歌の方を好みます。