「座禅」の効果!?

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  【座禅の副産物】  

 「座禅」に効果を求めるなんて、邪道である! 喝!
 
でしょうね。仏道から言えば、言う事も憚(はばか)られる、不謹慎なことでしょう。それでも仏教信者でもないですし、凡人ですからと、居直りながら、効果を探っていきましょう。

 まず、空手で言えば、 不動智神妙録にあるように、相手と対峙して、心が揺れるようではいけません。心が居ついてもいけません。要するに無心で相手と戦う事が、空手の道へと繋がっていきます。
 静止した状態、環境も静寂の中で、「座禅」を組むことで、「調心・調息・調心」と言う方法を実践することにより、心を養成します。
 これを動いた状態で実現できるよう、型を通して身に付けます。いくら、仮想敵をイメージできても、相手ではありません。組手で、座禅や型を通して得た、心を実現しなければなりません。
 これは、空手道としての究極の目的であり使命と思っています。

 しかし、座禅というと、神通力や超能力と言った事が、真しやかに伝わっています。

 武道に関しての例を挙げれば、『幕末の剣士、白井亨は禅の修行によってその剣先から火の玉のような神気がほとばしり出た。かの勝海舟もその教えを受けたことがあったが、「不思議なことに、刀の先より、神気がほとばしって、とうてい正面に立つことは、できなかった」と話している。』(『禅の本』「禅と超能力」より抜粋して転載)
 こういう類の話は、禅道の世界はもとより、武道の世界でも、数限りなく伝わっています。

 書物に書かれてあるとか、人から聞いた話ではなく、私もそんな経験が幾つかあります。
 ある日組手をしていて、相手の攻撃がスローモーションに見えた経験があります。この事は、かなり長い期間、続いた事が記憶にあります。
 また、相手の突いてくる方向が自分ではなく、体側(たいそく)の外側を突いてくるので、叱ったら、先生が動いていると言われた事もあります。
 自分の周りが真っ暗になった一瞬に相手の蹴りを掬って、相手が倒れていた。などなど、おかしな経験をした事も覚えています。
 すべてが錯覚だったとは、今も思えません。

 こんな事もありました。ある日、息子がトイレから呼んだので行ってみたら、便器が茶色に染まっていました。まだ小学生でした。
 大慌てで病院に行き、その日の内に入院です。急性腎炎でした。しかし、入院中に、妻と呼ばれて、慢性腎炎に移行したと告げられました。
 晴天の霹靂とはまさにこの事をいうのでしょう。血の気が引ける思いでした。
 退院してからも、毎日リトマス紙で検査をし、その結果を月ごとに病院に報告です。
 ふと、「手当」という事を思い出し、藁にも縋る思いで、部屋の電気を消して「座禅」を30分ほどしてから、息子を寝かして、腎臓と思われる場所に触れないよう、上から手を翳(かざ)しました。その次の日にリトマス試験紙の蛋白尿の反応は++から+に変わっていました。もしかして、と思いながらも、俄かには信じがたく、次の日も同じように「座禅」を30分ほどしてから、手当です。そして、ついに、リトマス試験紙から+が無くなっていました。
 病院の先生も首を傾げていましたが、事実、検査の結果、蛋白尿ではなくなっていました。それからも、一進一退で、蛋白尿がでるときもありました。また、手当を繰り返しました。難病指定も受けていましたし、病院の先生からは、一生治ることはない。と言われていました。
 それから、もう30年程経過しましたが、今では遅くまで仕事をしています。このブログも彼の指導とアドバイスによるもので、自慢の息子に成長しています。
 もっともっと大変な思いで子供を育てている人が沢山います。身近には、私の道場に小学生の時から通い、今では道場長として、また師範称号を得た者がいます。礒田正典です。彼と奥さんは、私が経験した事よりはるかに大変な苦労をして、子供を育てています。彼の奥さんからもらった手紙を読み返す度に、目頭が熱くなります。頭の下がる思いです。彼も私の自慢の弟子です。

 「禅」というものが、奇跡をもたらしてくれるのであれば、それが、邪道であれ、修行のさまたげになると言われようと、私は構いません。
 ただ、「手当」が効いたものか、本人の自然治癒力によるものか、偶然なのか、検証する材料は何もありません。私自身確信がある分けでもないのです。そういう事があった事実だけが、記憶となって残っています。

 次回は、「座禅」の仕方を紹介しましょう。

【参考文献】
・太田雅男・大森崇・小向正司・高木俊雄(1992) 『禅の本』株式会社学習研究社.
・村瀬玄妙(1980)『禅問答入門』株式会社日本実業出版社.
・紀野一義(1966-1983)『禅 現代に生きるもの』日本放送出版協会.
・禅心滋光(1994)『SUPER ZEN』KKベストセラーズ.
・朝比奈宗源(1973)『覚悟はよいか』PHP研究所.
・無能唱元(1981-1993)『新説阿頼耶識瞑想術』致知出版社.

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