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体軸運動を済ませ、お習字を始めようと、用意をして、さて座ろうと思った時に、大きな地震がありました。
ニュースでは震度4らしいのですが、とても震度4とは思えないくらいの揺れでした。隣の区が震度5なので、それに近いのかも知れません。しばらく酔ったような気分が続きました。
関東に住んでいる時に、震度5を経験したことがありましたが、そんな感じでした。
まだ、テレビではニュースが続いていますが、とりあえず、お習字の用意ができていますので、書き始めました。
最近は筆記用具を使う事も少なくなりましたが、お習字を始めてから、毎日少しでも筆を持つようにしています。
できれば、十文字程度、半紙に三枚くらいは、書きたいと思い、毎日文字を選んで書いています。
この文字を選ぶときには、『楷行草筆順・字体字典』から、上手く書けそうな文字と、難しそうだな、と思う文字の二種類の文字を選ぶようにしています。
前回は、「てへん」「うしへん」「けものへん」を取り上げました。
文字は、「打」「扱」「持」、「物」「特」「犠」、「独」「狩」「猫」を楷書で、「物」「犠」を書写体で書きました。
今回は、「きへん」「のぎへん」「こめへん」を取り上げました。
文字は、「村」「柱」「桟」、「私」「秋」「稲」、「粉」「粗」「精」を楷書で、「秋」「稲」「紛」を書写体で書きました。
「きへん」は、活字と違い、はねがあります。「村」と言う文字も、手本では「木」と「寸」ではねがありますが、Section 34 の一口メモに『減勾』と言う結構の法則から見ますと、どちらかを止めても良いかとは思います。しかしあくまでも原則ですから、手本では、両方ともはねるようにしているのかも知れません。
ちなみに、行書では「村」の「きへん」では、はねがありません。
「柱」の文字は、「偏」と「旁」の間をもう少し詰めてもバランスがとれるかも知れません。
「桟」も、もう少し工夫が必要かと思っています。
「私」の文字も、まだどこか分かりませんが、バランスが悪いような気がします。なんだかしっくり来ていません。
「秋」のポイントは「火」に置きました。「火」の左払いは、途中までほとんど縦画のように書くようにしています。そして左に払う方向も、偏より長くならないよう気を付けました。
それにしても、書写体は、楷書の「偏」と「旁」が逆になるのですね。「あき」には見えませんが、なんだか、格好の良い文字ですね。
「稲」と言う文字は、楷書よりも書写体の方が、安定していると思います。
前にも感じた事ですが、書写体の方が毛筆としては書きやすいのかも知れません。
「粉」と言う字は、「分」と言う文字の上を付けない事を知らなければいけない事を、書写体から想像する事ができました。
書写体は、「旁」のバランスを取るのに注意しなければ、バラバラの文字の配置になりかねません。これは、練習を重ねて覚える他ないでしょう。
「粗」は、「こめへん」をもう少し短い方がバランスが良いかも知れません。手本を見る限りでは、このように見えたのですが、なんだか違うようにも見えます。
「精」は、僅かに「青」の文字が縦に細くなったように思います。心持横に広がりを持った方が安定すると思いました。
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【参考文献】
・青山杉雨・村上三島(1976-1978)『入門毎日書道講座1』毎日書道講座刊行委員会.
・高塚竹堂(1967-1982)『書道三体字典』株式会社野ばら社.
・関根薫園(1998)『はじめての書道楷書』株式会社岩崎芸術社.
・江守賢治(1995-2016)『硬筆毛筆書写検定 理論問題のすべて』株師会社日本習字普及協会.
江守賢治(1981-1990)『常用漢字など二千五百字、楷行草総覧』日本放送出版協会.
・江守賢治(2000)『楷行草筆順・字体字典』株式会社三省堂.