中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。
表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。
ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。
271. [拳][ケン][こぶし][画数:10画][部首:手]
『握れば拳 開けば掌』
この諺は、同じ手でも使い方次第で、握れば拳となり人を殴れますが、開けば手の平で撫でる事もできると、気持ちや状況によって変化する事を言っています。
空手道の場合は、どちらも相手に攻撃できる部位になってしまいますが、普通はそんな使い方はしないでしょう。
しかし、どんな事でも見方考え方を変える事によって、違うアイデアが浮かぶかも知れません。また、腹の立つ事も考え方次第で納まってくれるかも知れません。
できれば、客観的に、俯瞰的に物事を見るようにしたいものです。
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272. [軒][ケン][のき][画数:10画][部首:車]
『軒を貸して母屋を取られる』
この場合は、多分故意だと思います。普通は軒先を借りて商売しようとは思わないと思うのですが、商売をしていない家なら考えられます。
しかし、同業者が軒先を借りて商売を始めるなんて事を考えられますか。そんな事があったのです。
昔、会館を借りて空手を教えていたのですが、借りていない日に他の流派の人が、借りても良いか尋ねた事がありました。
確かに借りていない日に何をしようが構わないのですが、同業者が借りようと思いますか。それも知らない人ではありませんでした。
聞くだけましだと思いますが、非常識極まりない事だと、今でも思っています。
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273. [圏][ケン][画数:12画][部首:囗]
『大気圏』
私が思っていたのとは違うのですね。私は宇宙との境で、地球側にあるのが大気圏だと思っていました。
しかし一般的には、大気がほとんど無くなる地上から100㎞を越えて宇宙としているようです。
大気圏はその遥か先のおよそ500km先まで、対流圏、成層圏、中間圏、熱圏、外気圏と存在しているようです。
今問題になっているオゾン層のあるのは、成層圏の中にあるようです。
と言う事は、大気圏は宇宙を少し含んでいるのですね。大気圏突入と聞くと、宇宙からの生還と思っていました。
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274. [堅][ケン][かた-い][画数:12画][部首:土]
『堅白同異の弁』
面白いたとえ話を持ち出して説明したものです。白い物は見ると分かります。しかし堅い物は触らないと分かりません。しかし、別の物と言うのはどうなんでしょう。
本当に詭弁と言うのにふさわしい弁ですね。これを聞いた人が、なるほど、と理解を示したのでしょうか。そちらの方が問題ですね。
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275. [嫌][ケン][(ゲン)][きら-う][いや][画数:13画][部首:女]
『嫌いは知らぬの唐名』
ここでの唐名は、別名または渾名と言う意味らしいです。別に当時の中国でそう呼んでいた分けではありません。
と言う事で、この場合は、負け惜しみの強いと言うか、自尊心の強い人が、知らないとは言えなくて、「嫌い」、と言ってごまかす様子を言うのでしょう。
それにしても、知らない事は知らないと言った方が、教えてもらえるし、自分の為になると思うのですが、世の中には意外とそんな人が多い事も実感します。
と言う私も、知らない内にそんな返事をしているのかも知れません。負けず嫌いと言われた事もありましたから。
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