中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。
表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。
ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。
281. [繭][ケン][まゆ][画数:18画][部首:糸]
『手足重繭』
なぜ「たこ」。重繭は「胼胝」の事だそうです。要するに手足に胼胝ができるぐらい努力したと言う事だそうです。イメージとして、繭は何重にも重なって出来るので、この文字を使ったのでしょうか。
蚕が「繭」を作る様子を、YOUTUBEで見たのですが、とても「胼胝」には見えませんでした。
ちなみに手足に胼胝が出来ている間は、まだまだ修行が足りないと思うのです。
今年の冬残念ながら逝去されましたが、国際空手道尚武会会長、藤本貞治師範は試割りではかなり有名な方でしたが、藤本先生の手は、触ってみても皮膚は確かに分厚い感じですが胼胝らしいものはありませんでした。
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282. [顕][ケン][画数:18画][部首:頁]
『悪人あればこそ善人も顕る』
世の中は比較対象となるものがあって、初めてその存在を確認できる節があります。
ですから、悪人がいるから、善人もその存在がより良く見えると思います。世の中善人ばかりでは、善人も普通の人だと思います。
これは逆もまた真なりで、善人がいるからこそ、悪人と言えると思います。住みにくい世の中かも知れませんが、右も左も悪人ばかりでは、悪人も普通の人かも知れません。
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283. [懸][ケン][(ケ)][か-ける][か-かる][画数:20画][部首:心]
『懸かるも引くも折による』
チャンス、好機とも言いますが、それは攻める時ですね。逆に危機に瀕する状況が解れば引くべきでしょう。
空手道でも、社会生活でも無理して良い事はありません。
しかし、時によっては、その時機を待たずに行動しなければならない時もあります。その時は覚悟を決めて英断する必要があると思っています。
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284. [幻][ゲン][まぼろし][画数:4画][部首:幺]
『泡沫夢幻』
人の一生の儚さを表わす言葉ですが、これも考えようだと思っています。
人の人生については、様々な名言が生まれています。これも命が一度切だから出来たのではないかと思います。
その考え方も大きく言えば、宗教的になるでしょうし、思想や主義もその類でしょう。哲学者もこの儚い人生を如何に生きるべきかを考えた事でしょう。
昔のテレビ番組を見ていて、最後に「にんべん」に〇〇と書いて・・・と言う言葉が出てきます。萩原健一さんが主役のドラマでした。多分「冠婚葬祭部長」と言う題名だったと思います。
その中に『にんべんに「思」と書いて「偲ぶ」と言う』、あるいは、『にんべんに「憂」と書いて「優しい」と言う』など、なるほどと言う言葉が出てきました。
人生の中に悲喜こもごもあるので、「泡沫夢幻」のような一生を過ごせるのかも知れません。まさに織田信長が、最後に幸若舞の演目のひとつ敦盛を詠ったように「夢幻の如くなり」かも知れませんが。
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285. [玄][ゲン][画数:5画][部首:玄]
『山師の玄関』
今でも「山師」と言う言葉を使っているのでしょうか。昔は詐欺師のような人、あるいは大ぼら吹きの人などを言ったのですが、投資家もそんな呼び方をしていたような気がします。
一攫千金を夢見て、正業に就かない人の事を言ったと思うのですが、最近では、株、FXや仮想通貨などで利鞘を稼いで巨万の富を得ている人もいると思います。
この「山師の玄関」は、中身がない人ほど外見を気にして外観を立派にすると言う意味ですが、現在では「職業に貴賎なし」のように、立派な職業に格上げされたのかも知れません。
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