中学校で習う漢字三体字典 Part104

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 中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

 表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

 ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。

516. [][シン][から-い][画数:7画][部首:辛]

抱する木に金がなる』

 これは社会の構造によると思っています。こんな世の中であって欲しいと願います。
 金銭になるかどうかは別にして、辛抱して努力が報われるような世の中の仕組みになって欲しいです。
 残念ながら、この言葉のようにならない事もありますが、昔からそういう思いで頑張って来た人も沢山います。
 今は確かに格差社会と言われていますが、それでも、その時代に即した努力の仕方があるのかも知れません。
 きっと辛抱していれば、いつかは報われると思う方が、楽しい人生を送れるのではないでしょうか。

楷書 行書 草書

517. [][シン][おか-す][画数:9画][部首:人]

『間接略』

 「外国による教唆・指導・支援あるいは干渉により引き起こされた大規模な内乱・騒擾そうじよう。」【出典:大辞林第三版 三省堂.】と辞書にありました。
 国際社会になることは、人間にとって当然だと思いますし、進む方向でしょう。しかし、主義主張、思想、宗教観の違う国が一つの仕組みを作ろうとしているのですから、それは諍いも起きるでしょう。
 そんな時は、他の国を尊重する事が第一だと思います。もちろんその国の、国民の大半が自国の政治のやり方に不満がある場合もあるのでしょうが、それでもその国の国民に委ねた方が良いと思います。
 案外日本の明治維新も、見方によっては「間接侵略」と見ている人もいます。
 国連と言うものが世界の秩序を保とうというのであれば、これは「内政干渉」そのものです。そこまで立ち入って、他国に土足で入り込むのは如何なものでしょう。

楷書 行書 草書

518. [][シン][つ][画数:9画][部首:水]

『お医者様でも草の湯でも惚れた病は治りゃせぬ』

 「お医者さまでも 草津の湯でも ア ドッコイショ 惚れた病は コーリャ 治りゃせぬよ チョイナ チョイナ
惚れた病も 治せば治る ア ドッコイショ 好いたお方と コーリャ 添りゃ治るよ チョイナ チョイナ」これは、群馬県の草津温泉で歌われている民謡、草津節の一節です。
 昔から、恋の病を治すのは難しいのでしょう。心が変になると書きますから、それは大変です。
 まったく話が違いますが、「痔」も仏教伝来の前からこの文字が使われていたと言いますから、その歴史は長いです。お寺に入らないと治らない不治の病が「痔」です。ただし、これは俗説ですので信じるか信じないかはお任せします。

楷書 行書 草書

519. [][シン][くちびる][画数:10画][部首:口]

『物言えば 寒し 秋の風』

 「人の短をいふ事なかれ己が長をとく事なかれ」の次に松尾芭蕉が詠んだ句、芭蕉の座右の銘とも言われています。
 しかし、この前の文章も弟子の中村史邦が句の前書きとして後付けされたと言う人もいます。ですから、芭蕉はただ秋の風景を描写しただけかもしれません。また、弟子の中村史邦が座右の銘としたのかも知れません。
 ただ、人の悪口や自分の自慢話をしても、あまり好感は持たれない事も事実ですから、そのように覚えておいても損はないと思います。

楷書 行書 草書

520. [娠][シン][画数:10画][部首:女]

『妊娠』

 丁寧に言うと懐妊です。一般的には懐妊と言うと、前に「ご」をつけて、「ご懐妊」と皇室の方が身ごもった時には、ニュースでそんな言い方をしているのを聞きます。
 では、民間人には使ってはいけないのかと言うと、そうではありません。妊娠の丁寧語として懐妊と言う言葉がありますので、目上の人などには使った方が失礼にはならないと思います。
 しかし、これも場合によりけりで、懐妊と言う言葉が何だか古臭く感じるようになってきましたが、そう感じるのは私だけかも知れません。

楷書 行書 草書
覚 書

 現在中学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いていますが、初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

 そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

 今回は、中学校三年間で習う文字の516.~520.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【辛】辛部(しんぶ)・シン・からい
  2. 【侵】人部(じんぶ)・ひと・にんべん・ひとがしら・ひとやね
  3. 【津】水部(すいぶ)・みず・さんずい・したみず
  4. 【唇】口部(こうぶ)・くち・くちへん
  5. 【娠】女部(じょぶ)・おんな・おんなへん

 ・・・・つづく。

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