中学校で習う漢字三体字典 Part103

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 中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

 表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

 ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。

511. [嘱][ショク][画数:15画][部首:口]

『嘱望』

 随分昔になりますが、「もう〇〇」と考えるよりも「まだ〇〇」と考えた方が良いと教えてもらった事があります。これは誰にと言うより、多分書物か月刊誌だったかも知れません。
 私の歳になると嘱望される事は無いと思いますが、それでも未来に対して、まだ生きていますから、自分で嘱望してみるのも面白いかも知れません。
 さて、どんな将来を希望しようか・・・・。

楷書 行書 草書

512. [辱][ジョク][はずかし-める][画数:10画][部首:辰]

含垢忍辱がんこうにんじょく

 これは「はずかしめ」を受けて耐える事ですが、いわれもない事で恥ずかしめを受ける場合は、無視しても良いと思います。別にこれに耐える必要もないでしょう。
 もちろん反論できる場合はしても差し支えないでしょう。しかしその反論で相手を窮地に立たせたり、逆に恥ずかしい思いをさせる場合には、少し注意が必要です。
 これは生き方に関係すると思うのですが、「人から後ろ指をさされる」事がないような生活を送るべきだと思います。
 この場合も、人は勝手な生き物ですから、ある事、無い事を面白おかしく揶揄する場合もあると思います。
 しかし、そこは毅然とした態度を示せば、いつかそれがやっかみであったり妬みだと、周りが解ってくれるのではないでしょうか。

楷書 行書 草書

513. [尻][しり][画数:5画][部首:尸]

『軽い返事に重い尻』

 いるいる。と言いたくなるほど、簡単に引き受ける返事をする人がいます。しかし、素早く対応してくれれば良いのですが、いつまでも、空返事、一向に取り掛かろうとはしません。
 これは困りものです。出来なければ、出来ないと言ってくれれば、また処置の方法を考えれば良いのですが、一旦、返事をされれば、無視する分けにも行かず途方に暮れてしまいます。
 そんな人の事は、注意する必要がありますが、自分に置き換えて、決してそのような曖昧な返事をしないようにしたいと思います。「武士に二言はない」ではありませんが、一旦返事をしたら、即実行あるのみです。

楷書 行書 草書

514. [伸][シン][の-びる][の-ばす][の-べる][画数:7画][部首:人]

尺蠖しゃっかくの屈するは伸びんがため』

 見ての通りだと思いますが、水を差すようですが、これは伸びる為ではなく、前に進むためです。
 こんな言い方をすると身も蓋もありません。これを見て人間がどのように考えるかで、教訓にもなります。
 確かにうだつの上がらない時も、努力しても結果がでず、下積みの生活を余儀なくされる事も、一生の間には、何度かあると思います。
 そんな時は、この言葉を思い出して、ただ耐えるのではなく、前進するための力を蓄える事だと思います。

楷書 行書 草書

515. [芯][シン][画数:7画][部首:艸]

『摘芯』

 摘芯は枝や茎の先端を切り取る事ですが、何でも切れば良いと言う訳でもなさそうです。
 剪定と違うのは、目的が違うのです。摘芯は、花や実を上手く育てるため、剪定は形や風通しを良くするため、と思った方が良いでしょう。
 しかし、花や実をどうしたら上手く育てられるのでしょう。やたらと芽を摘んでしまうと、花も実もなりません。

 そこで摘芯をする場合は小枝を増やすと思う事です。切ってしまうのではなく、摘み取ると思う方が良いでしょう。ただしどちらも手ではなく、ハサミを使います。
 多くの植物の性質として頂芽優勢と言って、一番先の芽が成長する特性があります。そこで、この芽を摘む事によって、下にある芽が成長する事になります。
 要するに植物の成長に任せると、丈はどんどん伸び、その先に花や実がなりますが、下の部分がおろそかになりがちです。そこで、人間が見てたわわに実り、多くの花を咲かせるために、ちょっと手を加えてやる事ですね。

楷書 行書 草書
覚 書

 現在中学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いていますが、初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

 そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

 今回は、中学校三年間で習う文字の511.~515.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【嘱】口部(こうぶ)・くち・くちへん
  2. 【辱】辰部(しんぶ)・しんのたつ
  3. 【尻】尸部(しぶ)・しかばね・しかばねかんむり・かばね・かばねだれ
  4. 【伸】人部(じんぶ)・ひと・にんべん・ひとがしら・ひとやね
  5. 【芯】艸部(そうぶ)・くさ・くさかんむり・そうこう

 ・・・・つづく。

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