中学校で習う漢字三体字典 Part116

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 中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

 表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

 ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。

576. [摂][セツ][画数:13画][部首:手]

『摂津の国』

 先日、このブログで「畿内」と言う文字を取り上げた時に、摂津の国もありました。174.です。
 その畿内の5つの国の一つが摂津の国になります。現在の大阪府北中部の大半と兵庫県南東部が昔はそう呼ばれていました。
 ここで、なぜ摂津の国と呼ばれたのか調べて見る事にしました。
 古い時代に船が停船する場所であった港が、淀川と大和川の結節点にあったようです。
 その場所を難波津と呼ばれていたのですが、これを津国と言ったようです。
 壬申の乱に勝利した天武天皇は、難波宮(現在大阪城の南に難波宮跡公園があります)を副都としたのです。
 国司を置く代わりに、津国を摂(管掌)する機関として摂津職を置いたのです。
 副都の役割が終わり、摂津職が無くなった時に、新たに摂津国を置いたのが一つの説になっているようです。

楷書 行書 草書

577. [仙][セン][画数:5画][部首:人]

人の千年 蜉蝣かげろうの一時』

 どちらも一生。普通の人間の一生も蜉蝣かげろうや蝉と比べたら、永いですね。
 でも、最近思うんですよ。あっと言う間に終わりに近づいたと。
 多分蜉蝣かげろうや蝉も同じだと思います。いくら永くても仙人も同じでしょう。
 儚いものだと思えば、夢幻かも知れません。しかし、これも考え方一つで、活かしようがあるような気がします。
 無駄に永く生きながらえるより、有意義な今日を生きたいと思っています。

楷書 行書 草書

578. [][セン][し-める][うらな-う][画数:5画][部首:卜]

鵲巣鳩じゃくそうきゅうせん

 「他人の地位や成功を横取りすること。または、嫁いできた女性が夫の家をわが家とすることのたとえ。巣作りが得意な鵲の巣に鳩が住み着くという意味から。」【出典:四字熟語辞典ONLINE.】。
 この由来からすると冒頭の部分の解釈が納得できます。嫁いできた女性は、一日でも早く自分の家にした方が良いと思うのですが。
 ちなみに、「」は「カササギ」の事だそうです。他の鳥の巣に卵を預けるのは、カッコウが有名ですね。

楷書 行書 草書

579. [扇][セン][おうぎ][画数:10画][部首:戶]

夏鑪冬扇かろとうせん

 この言葉は、当たり前なんですが、知らない間にそんな事をしているかも知れません。
 TPOと言われるように、物事にはその事に合った事をしないと、無駄になるばかりか、壊してしまう事になります。
 夏に火鉢や囲炉裏は必要ありませんし、冬の寒い時に団扇や扇子を扇いでいても、ただただ寒いだけです。
 こういう常識で考えれば分かる事であれば、だれも、TPOを間違う事はないと思います。
 しかし、世の中そう簡単ではないから、問題が起こります。
 例えば、普通なら歓迎される事が、たまたま接待する相手が好まない事をした場合です。エビがどうしても苦手の人にエビの天ぷらを出したら、そんな事は案外あると思います。
 やはり接待するのであれば、相手の好みや嫌いなものは、予め情報として調査しておくべきでしょうね。
 特に食物アレルギーでアナフィラキシーショックを起こす事も考えられます。好き嫌いだけではなく、人によっては合わない物もあるようです。注意しましょう。

楷書 行書 草書

580. [][セン][画数:10画][部首:木]

耳垢じこうせんそく

 何だか難しそうな言葉ですが、特に四字熟語でもなさそうです。焼肉定食が四字熟語と言えないのと同じです。
 〇肉〇食の答えは弱肉強食ですが、焼肉定食と書いた学生がいたらしいですが、ホントですかね。
 これは耳に垢がたまる病名と思います。耳垢が耳を塞ぐ状態です。まあ、耳の便秘と言えるでしょう。なんて嘘ですよ。
 耳垢には湿性と乾性があるのは知っています。要するに耳垢がネバネバしているのと、乾いているものです。
 なぜ、ここに耳垢の言葉をあげたかと言いますと、耳垢は自然に取れると言う事なんですが、この耳垢栓塞になると、軽い難聴になったり、耳鳴りがしたり、時にはめまいがすると言う事らしいのです。
 私も耳鳴りはずっとしていて、冬でもないのに、常に蝉が鳴いています。時には、シーンと漫画の吹き出しのように大きな音がします。まためまいも時々します。これは耳石というカルシウムの粒のせいかと思っていましたが、もしかしたら耳垢が原因かも知れません。綺麗にしているつもりですが・・・。

楷書 行書 草書
覚 書

 現在中学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いていますが、初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

 そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

 今回は、中学校三年間で習う文字の576.~580.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【摂】手部(しゅぶ)・て・てへん
  2. 【仙】人部(じんぶ)・ひと・にんべん・ひとがしら・ひとやね
  3. 【占】卜部(ぼくぶ)・ボク・ぼくのと・うらない
  4. 【扇】戸部(こぶ)・と・とかんむり・とだれ・とびらのと
  5. 【栓】木部(もくぶ)・き・きへん

 ・・・・つづく。

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