中学校で習う漢字三体字典 Part115

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 中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

 表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

 ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。

571. [][セキ][画数:11画][部首:戈]

『富貴には他人集まり 貧賤には親も離る』

 この言葉を読むと、普通が一番と思ってしまいます。
 金持ちになって、知らない人まで、金の力で寄って来ても、何も楽しくはありません。
 逆に貧乏になって親兄弟親戚にまで見放されたら、悲しいですね。
 何より生活に困るのは、もっと大変です。
 村田英雄さんの歌の文句「明日の飯さえなかったな、お前」と言う夫婦春秋のように明日はともかく、来月どうしようと思った事がありました。
 よく父親が「金の無いのは首が無いのと同じだ」と言っていた事を思い出します。

楷書 行書 草書

572. [][セキ][あと][画数:13画][部首:足]

『焼けの釘拾い』

 思い出せば、子供の頃には「釘拾い」と言う仕事があったような気がします。今で言えば「空き缶拾い」でしょうか。
 そうそう、「もくひろい」と言うのもありました。煙草の吸殻を拾うのですが、売れるのでしょうか。
 ただ、この「釘拾い」の道具、磁石ですが、ハンドマグネットと言う名前で現在でも売られています。時代が変わったものです。
 やはり、半世紀は長い月日なんだと、今更ながら思いました。

楷書 行書 草書

573. [][セキ][画数:20画][部首:竹]

『版奉還』

 「1869年(明治2)諸藩主が領地と人民を朝廷に返還した藩解体政策の第一歩。木戸孝允・大久保利通らの画策により、まず薩長土肥の四藩主が奉還し、他藩もこれにならった。政府は全国の支配権をその手におさめ、藩主を知藩事に任命、以後、廃藩置県など中央集権化を推進した。」【出典:大辞林第三版 三省堂.】。
 明治維新と一口で言っても、まるで今までの世界がガラッと変わった事でしょう。
 政治も一からヨーロッパを参考に作ったのでしょう。
 この国を新しく創りなおした人々に敬服します。本当にご苦労様でした。

楷書 行書 草書

574. [][セツ][つたな-い][画数:8画][部首:手]

『大功はなるが如し』

 実際に見た事はありませんが、落語などでは左甚五郎の造った鯉は水に入れると今にも泳ぎ出しそうだったと言う話があります。
 この鯉、水に入れるまではとても不格好だったと話の中では表現されています。
 この話は本当かどうか解りませんが、昔天王寺美術館と思っていましたが、天王寺公園内にある大阪市立美術館に行った事がありました。
 中には色々な絵画が並べられていたのですが、その中で近くで見ると、墨一色で殴り書きのように見えた絵がありました。
 よく見ても、何が書かれてあるのか判りません。それで、後ろにどんどん下がって行くと、何と五重塔が書かれてあるではありませんか。しかもその四隅の屋根にぶら下がっている風鐸までハッキリと書かれていました。
 60年も経っているのに覚えているのですから、衝撃だったのですね。
 「大功は拙なるが如し」のように小細工をしないから、一見下手に見えるかどうか分かりません。案外計算し尽くした結果かも分かりません。
 私は、小細工をしていないように見えても、上手の手は自然に細部まで拘れるのではないかと思う方です。自分では気付かない内に。

楷書 行書 草書

575. [][セツ][画数:9画][部首:穴]

位素餐せついそさん

 一般の社員の中にも「給料泥棒」と言われる人がいますが、地位が高いと、人迷惑になります。
 こんな人には早く辞めてもらった方が、社員のため、会社のためだと思うのですが、昔からそんな人が、なぜだかのさばっているのが組織かも知れません。
 「なにも専務」などと言う言葉も公然と言われていますから、困ったものだと思います。
 それにしても、当の本人はどんな気持ちなのでしょう。人生はそんなものだと達観しているのでしょうか。決して楽しい人生ではないと思うのですが。
 それとも、「鈍感力」と言う言葉が流行った事もありましたから、「鈍感力」の高い人かも知れません。

楷書 行書 草書
覚 書

 現在中学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いていますが、初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

 そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

 今回は、中学校三年間で習う文字の571.~575.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【戚】戈部(かぶ)・ほこ・ほこづくり・ほこがまえ・たすき・かのほこ
  2. 【跡】足部(そくぶ)・あし・あしへん
  3. 【籍】竹部(ちくぶ)・たけ・たけかんむり
  4. 【拙】手部(しゅぶ)・て・てへん
  5. 【窃】穴部(けつぶ)・あな・あなかんむり

 ・・・・つづく。

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