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東京書道教育会の通信教育を受講して、添削の細かさには感心しています。
しかし、どうも釈然としない問題もあります。
手本とは矛盾する添削がある場合には、困ってしまいます。
前にも、どちらが正しいのか聞くためにメールで質問したのですが、どうも手本と私が思っていることが、ここでは正しいようです。
そして、違う課題の時に、また同じ指摘を受けました。
さて、どちらを信じれば良いのでしょう。
私がこの問題をここに掲載しているのは、通信教育の事でも、お習字の事でもありません。
私も日本空手道髓心会を主宰する関係で、気を付けなければならないと思うからです。これは、習い事一般に言えることで、指導者が常に心において置くべき事だと思っています。特に指導者は、その団体で正しいと思える事を共有しておかなければなりません。
今は、お習字に対して、その上達の経緯が分ると思い、このブログで紹介していますが、日本空手道髓心会に席を置く指導者は、常にこのブログに書いてある、思想信条・技・型に対する骨組みを理解して、共有してもらいたいと思っています。
前に書きましたが、指導者ごとに違う事を言われると、習う者は、やる気を削がれます。私が前に通っていた致道館でも、同じような事で愚痴を言う仲間が沢山いました。その頃の指導の仕方は現在のように、口で優しく指導する事など皆無でした。罵声を浴び、時には鉄拳制裁も常でした。愚痴で済めば良いのですが、やる気を無くして、空手を続けて行こうとする気までも無くしてしまい、止めていった人が沢山います。
さて、今朝も文字を選んで書く事にします。
この文字を選ぶときには、『楷行草筆順・字体字典』から、上手く書けそうな文字と、難しそうだな、と思う文字の二種類の文字を選ぶようにしています。
前回は、「かたへん」「ゆみへん」を取り上げました。
文字は、「片」「版」、「引」「弟」「強」、を楷書で、「片」「引」「強」を書写体で書きました。
今回は、「ひへん」「やへん」を取り上げました。
文字は、「灯」「燃」「燥」、「知」「短」「矯」、を楷書で、「燃」「知」「矯」を書写体で書きました。
「灯」は、「火」が偏になった時の書き方、そして旁の書き出しの位置も、回数を重ねて自分のものにしなければ、分からないと思いました。
「燃」の「火」は二画目が少し「灯」とは違い、縦画から横に出た感じになっています。
この場合は、偏よりも旁の方が複雑でバランスの取り方が分かりません。何度も書いて覚えるしかないようです。
「燥」は「燃」と同じように片を書いています。しかし、ここでは口が三か所出てきますので、Section 18の一口メモに記載しました、「堆」の結構法の通りに書く事にしました。大きさは一番上、次に右側、最後が左の「口」の順です。
この「知」の文字もペナントの三角形をイメージして書いています。
割とこのペナントの三角形は、多いかも知れません。ただし、江守賢治先生が書かれた物を手本にした場合です。
「短」は手本を見ずに書くと、こういう感じには仕上がりません。少し、最後の横画が太かったように思っています。
この文字を使う事は、私にはまず無いかも知れません。と、言うより難しくて自分の物に出来そうにありません。
文字は無数にありますが、ここで取り上げている文字は、その中で常用漢字から選んでいます。
それでも、私には多すぎて覚えるのが大変です。しかも、上手に書こうと言うのですから、練習以外にはありません。
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【参考文献】
・青山杉雨・村上三島(1976-1978)『入門毎日書道講座1』毎日書道講座刊行委員会.
・高塚竹堂(1967-1982)『書道三体字典』株式会社野ばら社.
・関根薫園(1998)『はじめての書道楷書』株式会社岩崎芸術社.
・江守賢治(1995-2016)『硬筆毛筆書写検定 理論問題のすべて』株師会社日本習字普及協会.
江守賢治(1981-1990)『常用漢字など二千五百字、楷行草総覧』日本放送出版協会.
・江守賢治(2000)『楷行草筆順・字体字典』株式会社三省堂.